十勝こだまの会 夏季セミナー 学習者主体の授業改革を ICT活用テーマに対談等
(関係団体 2024-09-02付)


十勝こだまの会・夏季セミナー

 【帯広発】十勝こだまの会(会長・中村俊緖池田町立池田中校長)は7月下旬、幕別町の十勝教育研修センターで第30回夏季セミナーを開催した。ICT活用による先進的な授業実践を重ねる大塚智博教諭(音更町立鈴蘭小)と上野嗣弥教諭(帯広市立大空学園義務教育)によるトークセッションを実施。このほか、深い学びの実現に向けた授業の在り方を考える模擬授業体験を行った。

 十勝こだまの会は昭和60年に発足。「理論と実践の還流」を基本理念に、教育に関わる諸論文について理解を深め合う研修や実践研修によって管内教育の振興を図っている。

 今回の夏季セミナーは「今、学校に求められる真のICT活用とは?~学習者主体の学びに向けた授業改革」とテーマを設定。効果的なICT活用を含めた学習者主体の学びへの転換を図る授業実践や授業改善の視点の在り方について共通理解を図ることを目的としている。管内の小・中学校の管理職、教職員ら約75人が参加した。

 中村会長は開会に当たり、コロナ禍によってICT環境が充実した一方で、各校における活用状況には違いがあるのではないかと提言。「ICTの特性・強みを生かして、子どもたち自身が文房具のように扱い、ICT活用が特別なものではなく学びを深めるツールとして位置付けられるよう真のICT活用を目指していきたい」と呼びかけ、今回の研修がその一助になればと期待を寄せた。

 引き続き行われたトークセッションでは、先進的な授業実践を推進する大塚教諭と上野教諭による実践発表。大塚教諭は「ICT活用×個別最適な学び・協働的な学び」、上野教諭は「大空義務教育学校のICTの活用・実践について」と題し活用の在り方を説いた。

 このうち、上野教諭は算数科における「単元デザイン×ICT」、国語科における「自走する学び」などICTを活用した授業実践を紹介。実践を通して、子どもたちが自ら学びをプロデュースすることにつながったことを報告した。

 このあとの演習(模擬授業体験)ではグループに分かれ、十勝をPRするキャッチコピーづくりを実施した。この演習ではグーグルフォームを活用しており、個人の回答やグループごとの回答がリアルタイムで参加者全体に反映されていた。

 参加者は、個人で十勝をPRするキーワードを考え、各グループで全体の回答を確認しながらキャッチコピーを3案までまとめ、グループごとに作成したキャッチコピー案を発表。全ての活動から最終案を個人で作成した。

 グループ内外の回答を確認できることで視点が広がり、創意工夫を凝らしたキャッチコピーを作成できたことで、深い学びを実現する授業展開につながるICT活用の在り方を体験的に学んだ。

(関係団体 2024-09-02付)

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