道公立小中事務職員協が研究大会 創造性豊かな学校事務へ 職務検討委の答申報告など(関係団体 2024-09-13付)
公立小中事務研究大会
道公立小中学校事務職員協議会(佐々木一会長)は5、6日の2日間、ホテルライフォート札幌で第73回研究大会を開いた。大会テーマ「創造性ゆたかな学校事務をめざして!~“領域”のあゆみを未来へつなげよう」のもと、全道から450人余りが参加。職務検討委員会による答申報告や共同学校事務室を話題としたパネルディスカッション、分科会での議論を通して「事務をつかさどる」時代に求められる学校事務職員の在り方や資質・能力について考え合った。
佐々木会長はあいさつで、子どもの権利条約に言及し「条約批准から30年近くが経過した昨年、こども基本法が施行され、ようやくスタートラインに立った」と述べた。一方で、過剰なカリキュラムや、過度な競争を強いる序列化、理不尽な校則の強要など「子どもの権利が十分に保障されていないと感じることがある」と危機感を示し「心身の不調や自己肯定感の低さ、無気力感につながっていることは想像に難くない」と強調した。
子どもたちの健やかな成長を願い「私たちは、一人の学校職員として、一人の大人として何ができるかを、大会を機にいま一度考えたい」と呼びかけた。
また、学校事務職員を取り巻く課題に触れながら「唯一無二の答えは存在しない。私たち自身が当事者として、主体的に考え続け、学び続け、実践し続け、みんなで論議し続けることは大きな財産になっていく」と訴え、有意義な大会になることを願った。
上田修一大会実行委員長あいさつ、来賓あいさつ、基調報告に続き、職務検討委員会の松田雄太郎委員長が諮問「“事務をつかさどる”時代の学校事務職員に必要な力と、その獲得を実現する具体的かつ体系的な研修について」に対する答申を報告した。
松田委員長は、学校教育法改正によって「事務をつかさどる」に改められた現在の学校事務職員を取り巻く課題として「共同学校事務室」「標準的義務の明確化」「世代構成のアンバランス」などを挙げ①子どものウェルビーイングの実現②学校経営への積極的参画―の2点が求められていると位置付けた。
2点を踏まえて「学校のことを一番理解している職員」を目指すために「思考する力」「創る力」「伝える力」「関わる力」が必要だとして「互いを高め合ったり、補い合ったりする研修が必要」と指摘した。その上で、研修データの活用・蓄積、研修担当者同士での交流を可能とするシステムとして「研修LABO」の導入を提案。「本道の学校事務を私たちの手で前進させよう」と呼びかけた。
続いて「北海道の共同学校事務室を考える」をテーマにパネルディスカッション。共同学校事務室が設置・実践されている市町の事務職員らが登壇し、事務室の是非を含めて会員の知識深化を図った。
このあと、5分科会に分かれて研究協議。学校づくりと学校財政財務活動、保護者負担の現状と公費化の取組、研修の在り方などをテーマに研鑚を積んだ。
(関係団体 2024-09-13付)
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