道図書館振興協 第64回大会 様々な 価値観 選び出合える場 直木賞作家・河﨑氏講演など(関係団体 2024-09-18付)
第64回北海道図書館大会
北海道図書館振興協議会(堀籠康行会長)は12、13日の2日間、札幌市コンベンションセンターで、第64回北海道図書館大会を開催した。道内の図書館関係者ら約150人が出席。「コミュニティとしての図書館を考える」をテーマに、地域の居場所となる図書館の機能強化に向けて、作家による講演やゲーム利用の展望など様々な角度から今後の可能性を探った。
大会は、高度化・多様化する図書館利用者および住民の要請に応える図書館活動の充実と発展に寄与することが目的。
本年度は、自由見学ができる情報展示コーナーを設け、ボードゲームの体験会を企画したほか、参加者交流会を5年ぶりに復活させた。
初日の開会式で、堀籠会長は「情報交換や交流の場としていただきたい。参加者にとって大会が有意義なものになるよう祈念する」とあいさつ。
来賓祝辞で登壇した道教委の菅原裕之教育部長は「地域の社会教育の拠点である図書館が利用者の成長や学びを支える場となるよう、地域の絆を強化する可能性について研究協議を深めることは大変意義深い」とし、各図書館の機能の充実・発展を期待した。
基調講演では、直木賞作家の河﨑秋子氏が「本は心のかすがい」と題し、産まれ育った別海町の図書館の思い出や、創作活動の資料探しで利用する際の出来事を回顧。郡部における図書館の存在意義について語った。
自ら多くの本を手に取ることができる図書館は「異なる価値観に触れられる場所」と説明。「自ら選んで読むことで自分の心に残る。映画を見たり、本を読んだりして、モラルとインモラルに触れる機会は成長過程で大きな財産になる」とし、大人が管理する施設ゆえの信頼度の高さに着目。自身の経験から近隣に書店がない環境では、両親が選んだ本に限られるなど価値観の固定化が懸念されるとし「へき地の子どもにこそ、膨大な本に接する環境が大切」と伝えた。
このほか、北海道図書館研究会の加藤重男氏が「図書館とコミュニティ」と題して、図書館の立ち位置を考察。帯広大谷短期大学地域共生学科の大平剛教授が「生成AIと情報の行方」をテーマに情報検索における活用の問題点を探った。
2日目は近年広がりを見せている図書館におけるボードゲームの活用から、デジタルゲームサービスの提供など将来的な発展について丸善雄松堂㈱の高倉暁大氏が説明した。
(関係団体 2024-09-18付)
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