札幌あやめ野中 人権教室 傍観者から相談者に いじめをなくすためには(札幌市 2024-09-05付)
札幌市立あやめ野中学校(大髙雅子校長)は8月26日、全校道徳として同校で人権教室を開催した。市人権擁護委員協議会こども人権委員長の日下部憲一さんが講師を務め、映像教材を通して「いじめをなくすためには傍観者が変わることが大事」などとメッセージを伝えた。
同校では、各学級でいじめ撲滅宣言を作成するなど、年間を通していじめ防止の取組に力を入れている。
特に長期休業明けは心が不安定になる児童生徒が増える傾向があることから、市教委の「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」に基づく取組として、始業式当日にいじめをテーマとした人権教室を設定。放課後には自殺予防に関する校内研修を実施し、命の大切さについて考える1日とした。
日下部さんは「いじめのない学校生活を目指して」をテーマに講話。新聞報道を紹介しながら、いじめは「安心・安全・幸せ」を阻む人権侵害行為であると強調した。
それを踏まえ、映像教材「いじめと戦おう!~もしもあの日に戻れたら」を上映した。
内容を振り返り、いじめても良いと思える人を探す「ターゲット選び」、その人の弱点を見つけて周りに同意を求める「イメージ操作」のメカニズムによっていじめが発生すること確認。「加害者は、周りの人を面白がらせようとエンターテイナー気取りになっている」と話した。
周りの人(傍観者)が面白がったり容認したりすることでいじめが広がってしまうとして「いじめをなくすためには周りが変わることが大事」とのメッセージが込められていることを強調した。
その上で「被害者を自殺に追い込んだものは何だったんだろうか」、“いじめをなくすためには傍観者が変わることが大事”とのメッセージに対し「感じたこと、考えたことをまとめよう」と二つの問いを投げかけた。
このあと教室に移り、映像教材の内容を深める授業を展開。日下部さんを含む市人権擁護委員が各学級を担当し、二つの問いに対する生徒の考えを交流させた。
最後に、生徒たちはグループごとに「私たちのメッセージ」を作成。「被害者に寄り添い見て見ぬふりをしない」「傍観者ではなく相談者になる」などいじめのない学校生活に向けて決意を表明した。
参加した生徒は「一つ一つの自分の行動に責任があることを自覚することも大切だと思う」「周囲の人たちを変えることも大切だけれど、自分自身も変わろうと行動することが大事」などと感想を話した。
(札幌市 2024-09-05付)
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