道教委　多様な学び実現へ研修会　不登校支援の中核機能に　特例校設置の意義伝える

（道・道教委 2024-10-11付）

　道教委は８日、不登校児童生徒等の多様な学びの実現に向けた研修会をオンラインで開催した。学びの多様化学校マイスターを務める井上博詞氏が「ありのままの君を受け入れる新たな形」と題して講義。不登校支援の中核的機能を果たしている岐阜市立草潤中学校を紹介し、学びの多様化学校設置の意義を説いた。

　学びの多様化学校（不登校特例校）は、教育課程の基準によらずに特別な教育課程を編成できる文部科学省の指定校。国は９年度までに全都道府県・政令指定都市で３００校の設置を目指している。学びの多様化学校マイスターは、教育委員会の派遣要請に応じて、専門的助言に基づく助言や相談、説明会の講師などの役割を担っており、全国で５人が指定されている。

　研修会は、学びの多様化学校や不登校児童生徒への実効性のある支援の在り方について理解を深めるため初めて開催。道内の市町村教委や教育支援センターから約１００人が参加した。

　井上氏は独立校、分教室型、分校型など特例校の制度の概要のほか、前校長として勤めた草潤中を解説。学級担任のほか生徒の希望に応じて配置する個別担任制度や、在籍校に籍を置きながら学ぶことができるオンライン学習など、個に応じた教育活動を紹介した。

　相談・進路指導など市内の不登校支援の中核的機能を解説。ノウハウを生かした支援や学校の姿勢が一般校にも影響を与えていることを伝え、児童生徒の学びを保障する公立の特例校を設置する重要性を伝えた。

(道・道教委 2024-10-11付)