道教委 全道地学協働セミナー 課題解決の方策にCS 文科省マイスター・朝倉氏(道・道教委 2024-10-11付)
道教委は9日、オンラインで本年度全道地学協働セミナーを開催した。文部科学省CSマイスターを務める明星大学教育学部の朝倉美由紀特任教授が「学校運営協議会と地域学校協働活動の一体的推進について」をテーマに基調講演。埼玉県ふじみ野市でコミュニティ・スクールの立ち上げに携わった経験を語り、地域学校協働活動は、子どもと社会で働く人とのつながりを生み出し、子どもたちのこれからの生き方、課題を解決する方策の手掛かりになることを強調した。
開会に当たり、伊藤直人社会教育課長があいさつ。学校運営協議会での熟議によって、学校と地域住民が目標やビジョンを共有し、地域と学校が対等なパートナーとなって、協働活動を実施していくことの重要性を指摘。その上で、地域全体で未来を担う子どもたちの成長を支えていく社会を実現するとともに、学校を核とした地域の活性化を目指して今後も地学協働を推進するよう求めた。
引き続き、長岡広之課長補佐が北海道における地学協働の基本的な制度や、本道の取組について説明。地学協働のポイントとして「一体的な推進」を挙げた上で、生涯学習・社会教育について体系的に学ぶことができる社会教育主事講習などの道教委の取組を紹介した。
基調講演では、朝倉特任教授が埼玉県ふじみ野市でコミュニティ・スクールの立ち上げに携わった経験を振り返り、教育委員会だけではなく、まちづくり・予算確保の観点から首長部局と連携して進めてきたことを報告。「様々な立場の人が子どもたちを真ん中に語り合い、子どもの学びをどうしていくかを率直に話し合う。各諸課題を合議体として協議し、方向性を見いだしていくことが学校運営協議会の良さであり、大変さでもある」と話した。
また、学校運営協議会を導入することが目的となってしまい、形骸化してしまっている自治体があることに触れ「大きな労力をもって取組を導入したのであれば、それが子どもたちの学び、地域にとってかけがえのない大切なものになっていくべき」と強調。
このほか、学校運営協議会制度を活用した様々な事例を紹介し「子どもたちは机に向かって勉強するだけでは、人と人とのつながりを学ぶことは難しい。地域学校協働活動は、子どもたちのこれからの生き方、課題を解決する方策を見つける手掛かりとして非常に大切なこと」と伝えた。
このあと、学校分科会と地域分科会の二つのブレイクアウトルームに分かれて分科会を実施。
学校分科会では、森敏隆道地学協働アドバイザーを講師に、学校運営協議会での目標を共有するための講義、熟議体験を行った。地域分科会では、音更町教委の大森洋臣地学連携担当課長らが町教委が推進する地域学校協働活動について具体的な事例を発表した。
(道・道教委 2024-10-11付)
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