道研 集合型で学校管理職研修Ⅰ 経営者の在り方大切に 道教大院・北村特任教授(道・道教委 2024-10-15付)
道研管理職研修1
道立教育研究所は9月中旬、学校管理職研修Ⅰの集合型研修を開いた。道教育大学教職大学院旭川校の北村善春特任教授を講師に招き「アセスメントとファシリテーションの実践交流」をテーマに演習。北村特任教授は、教職員一人ひとりが生き生きと働くことができる職場づくりに向けて「校長一人ひとりがどういう経営者でありたいかを大切にして」と呼びかけた。
遠隔型研修や集合型研修における演習、協議と職場実践を通して省察を重ね、学校内外の関係者と学校経営目標を共有し、学校の教育力を最大化する学校経営の在り方を探究するもの。
この日は、6月の遠隔型研修Ⅰおよびその後の職場実践を踏まえた集合型研修として開催。小・中・高校、特別支援学校の管理職34人が参加した。
演習・協議では北村特任教授が講師を務め、「アセスメントとファシリテーションの実践交流」をテーマに議論した。
北村特任教授は、従来型の研修について「学んだことを概念化できないことが課題だ」と強調。研修で学んだ場面が「学校現場で再現される機会はほとんどない」と指摘し、対症療法的な学校経営ではなく「校長一人ひとりがどういう経営者でありたいかを大切にしてほしい」と説いた。
企業におけるマネージャーの評価基準が「いかに部下をやる気にさせるかに重きを置かれている」と説明。教職員一人ひとりが生き生きと働く職場をつくるためにも「長い間の経験に基づく自らの理論が“本当にそうなのか”と省察してほしい」と求めた。
演習では、各グループで職場実践を共有。参加者らは「研究授業のための理論になっている」「小中連携について、取組ありきの学校が多く、職員の意識が高まらないケースがあった」「全国学力・学習状況調査結果の分析を日常の取組となるよう工夫しなければならない」「9年間を見通した教育課程推進に向けた校長間の共通認識について聞きたい」などの意見を上げた。
その上で、ファシリテーションの四つのスキル①場のデザイン②関係性③構造化④合意形成―について、実践から導き出した考えを交流。参加者が挙げた「校長自身の意識改革」「職員の心理的安全性」「互いの仕事の見える化」などに対して、北村特任教授は「心理的安全性とは何か。もう少し掘り下げて考えよう」などと助言し、管理職として見方・考え方をより一層広げるよう呼びかけた。
(道・道教委 2024-10-15付)
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