紋別市　８年度部活動地域移行へ　フリークラブ創設検討　多様な体験　期間限定で提供

（市町村 2024-10-15付）

　【網走発】紋別市地域クラブ準備委員会（会長・牧野昌教紋別市教委教育長）は、８年度の移行を目指す地域スポーツクラブにおいて「フリークラブ（仮称）」を創設することを検討している。ダンスや料理教室などの種目・テーマを月ごとに設定する期間型の種目とし、多様な活動機会を提供して部活動の未加入生徒を含めた幅広い生徒の参加を図る。人気の高い種目は次年度に常設種目との追加・入れ替えを行い、ニーズに柔軟に対応できる体制を整備する。

　１０日に開催した第４回会議で明らかにしたもの。

　生徒、教員数の減少によって学校単位での部活動の維持が困難になる中、紋別市は８年度の部活動の地域移行を目指している。運動部の一部の種目は拠点校・合同形式で実施しており、文化部活動は琴や日本舞踊など７コースで地域クラブ化が完了。吹奏楽に関しては７年１２月からの移行を計画している。

　市内の児童生徒を対象にアンケート調査を実施した結果、地域クラブ活動に最も求めている点は「取組自体が有意義（楽しい、心地良いなど）」が最も多いことが判明。新規種目の開設によって生徒の参加率向上につなげる可能性があることも分かった。

　このため月ごとに種目・テーマを決める期間型種目「フリークラブ」の創設を検討。主な種目例として、子どもやお年寄りまで幅広く参加できるニュースポーツ、ハンドボール、ダンス、料理教室などを挙げている。

　参加人数やアンケートなどで生徒のニーズを調査し、人気の高かった種目は次年度に常設種目に追加したり、人数減少で維持することが難しい種目との入れ替えを行うなど、生徒や社会のニーズの変化を捉えて対応する。

　申し込みは月単位で常設種目のクラブ生は無料。様々なことに挑戦する参加者の幅を広げるとともに、子どもたちが交流する機会の創出につなげる。

　アンケートで希望の多かった新種目のバドミントンとともに、８年１０月からの導入を目指して準備を進める。

　今後創設する地域クラブでは、指導者の質を求める保護者の声に応えるため「統括責任者」の配置を検討する。１人当たり複数の種目を担当し、各競技における指導者の研修・教育・指導・管理、練習会場の調整・確保やスケジューリング、保護者との連絡対応や緊急対応などを担うことを想定している。

　指導者による体罰や暴言、性的な問題発生を防止するねらいもあり、今後具体的な制度設計について検討を進めていく。

(市町村 2024-10-15付)