道教委 初の産学連携シンポジウム 持続可能な体制構築へ 専門高校3校生徒が発表(道・道教委 2024-11-20付)
産学連携シンポジウム
道教委は18日、道第二水産ビルで「北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト」産学連携シンポジウムを初開催した。農業・工業・商業の学科を設置する専門高校3校の生徒や国分北海道㈱人事総務部の萩庭寿人部長による事例発表、高校生と産業界によるパネルディスカッションを実施。専門高校と産業界との連携でもたらす効果について共通理解を図ったほか、今後も同プロジェクトを通して双方の連携を深め、北海道を一層盛り上げていくことを確認した。
シンポジウムには、道内企業や経済団体等の関係者、教育関係者らオンラインを合わせて約140人が参加した。
開会に当たり、高校教育課の今井真課長補佐があいさつ。シンポジウムの成果を高校と産業界とのさらなる連携の推進につなげるとともに、今後の専門高校と産業界の持続可能な連携体制の構築に向けて実り多い機会となるよう期待した。
続いて、同課キャリア教育指導係の藤田朋軌教育指導係長が事業概要を説明したあと、静内農業高校生産科学科3年の三浦聖晴さん、札幌工業高校土木科3年の飯島道大さん、旭川商業高校流通ビジネス科3年の佐藤藍さんが「産業界と連携した学びで私が得たもの」をテーマに事例発表した。
三浦さんは、同校馬事コースで日本中央競馬会や日本軽種馬協会等と連携して行った繁殖牝馬の繁殖期における裂蹄(れってい)の処置に関する研究内容を発表。「今後も地域の関係機関と連携し、優良な競争馬を生産するため、残り数ヵ月の学校生活を過ごしていきたい」と意気込んだ。
飯島さんは、河川の生態系や治水を学ぶ環境学習、先端技術講義など、建設業者や大学等と連携した取組を紹介。産業界と連携した学びで得た経験をもとに「今後、高度専門キャリアを目指し、地域産業を支え、地元に貢献できる人材になりたい」と胸を張った。
佐藤さんは、同校と旭川農業高校が連携し、互いの強みを生かして旭川や産業全体の活性化につなげる「project A」の実践を発表。「専門分野である商業知識を応用し、プロモーション活動を行ったことで、販売促進だけではなく自分たちの学習をあらためて復習するきっかけになった」と振り返った。
生徒の発表を受け、萩庭部長が「専門高校との連携が企業にもたらす効果について」と題して事例発表を行った。同社の概要や専門高校と産学連携に至った経緯などを説明した上で、静内農業高のマイスター・ハイスクール事業への参画、水産高校と共同した缶詰開発、展示商談会に高校ブースを出展し、商談機会を提供していることなどを紹介した。
このあと、同プロジェクトの月館海斗産学連携コーディネーターの進行のもと「専門高校と産業界のサステナブルな連携の在り方」と題してパネルディスカッションを実施。事例発表した4人に、道経済連合会の百瀬康弘常務理事、㈱砂子組企画営業部の真坂紀至部長、ことし3月に静内農業高を卒業し国分北海道に就職した髙橋柚珠乃さんをパネリストに加え、熱い討論を展開した。
(道・道教委 2024-11-20付)
その他の記事( 道・道教委)
全国学力等調査北海道版結果①空知 ICTの利活用促進へ 教育局独自にオンライン学習会
道教委がまとめた「6年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書」における各管内の状況、分析および学力向上策に関連した特色ある取組をきょう19日から連載で紹介する。 空知 【分析結果】...(2024-11-19) 全て読む
一時保護施設の基準整備 条例素案で意見募集 道独自の災害対策を規定
道は「道一時保護施設の設備および運営に関する基準を定める条例(仮称)」素案のパブリックコメントを実施している。職員の配置数、居室面積・設備、運営に関する基準を定め、児童の権利擁護や個別的ケ...(2024-11-20) 全て読む
道教委 道立高入選出願手続き手引 ウェブ申請の手順等解説 29日まで練習フォームで体験可
道教委は、7年度道立高校入学者選抜「出願手続き(ウェブ申請・願書提出)マニュアル」を作成した。7年2、3月実施の道立高校等の入学者選抜から導入する出願手続きの一部電子化に伴い作成したもので...(2024-11-20) 全て読む
道教委等 みらいの教員育成学校実習 教職の魅力を体感 高校生が小学生と交流など
道教委と道教育大は、4年度から教員志望の高校生を対象に教員としての素養や意欲を高めるプログラムを提供する「みらいの教員育成プログラム」を開始。3年生を対象とした「教員基礎探究」と2年生対象...(2024-11-20) 全て読む
全国学力等調査北海道版結果②石狩 「対話」重視し授業改革 ICT活用 3層で確実な指導
石狩 【分析結果】 ▼小学校 ▽学習指導において、児童が、それぞれの良さを生かしながら、他者と情報交換して話し合ったり、異なる視点から考えたり、協力し合ったりできるように学習課題や活動...(2024-11-20) 全て読む
宗谷局 第2回EBE協議会 学力向上の学校運営を 浜頓別高など3校実践発表
【稚内発】宗谷教育局は15日、第2回管内EBE協議会をオンラインで開催した。管内の教職員57人が参加。エビデンスに基づいた子どもの成長を促す取組・方策に関する実践発表などを通して、児童生徒...(2024-11-19) 全て読む
釧路局 学校安全推進会議 子を危険から守るため 防災対応や交通安全など情報共有
【釧路発】釧路教育局は14日、管内学校安全推進会議をオンラインとのハイブリッド型で開催した。管内の教育関係者が防災対応や児童生徒の交通安全をテーマに協議。子どもたちを危険から守るために、情...(2024-11-19) 全て読む
産休・育休代替教員確保へ 正規教員も国庫負担に 文科省が制度改正検討
文部科学省は、早ければ7年度から産休・育休代替教職員の正規化に向けた制度改正を検討している。年度を追うごとに臨時講師の確保が困難になっている現状から代替者が正規教職員にある場合でも国庫負担...(2024-11-19) 全て読む
道教委が教育DX推進会議 学校を魅力ある職場に 庁内等横断で検討開始
道教委は15日、道庁別館で第1回教育DX推進会議を開催した。道教委関係各課や校長会など関係団体の代表が一堂に会し、教育DXの実現に向けて意見を交換。ファクス・押印の廃止、学校全体でインター...(2024-11-19) 全て読む
根室北斗小、羅臼高が実践報告 心理的安全性確保で成果 根室局 働き方改革推進会議
【釧路発】根室教育局は6日、別海町役場で6年度学校における働き方改革推進会議を開催した。根室市立北斗小学校と羅臼高校がそれぞれの実践を報告。参加者は、教職員の心理的安全性確保に資する取組や...(2024-11-18) 全て読む