道教委 世界遺産子どもサミット 縄文遺跡群 価値を次世代に 千歳第二小など取組成果発表
(道・道教委 2024-12-03付)

 道教委は11月29日、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産がある北海道と北東北3県の小中学生、高校生をオンラインでつなぐ「第3回世界遺産子どもサミット」を開催した。北海道、青森県、秋田県、岩手県の児童生徒が参加し、各地域で学んできたことや取り組んできた成果を発表。それぞれの構成資産や、ボランティアガイドの活動などを紹介し、地域の歴史・文化の理解、郷土の誇りと愛着の醸成を図った。

 サミットは、3年7月に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、保護や活用等への理解を深め、各地域での取組をより一層推進するために4年度から開催しているもの。

 3回目となる今回のサミットには、本道から千歳市立千歳第二小学校、洞爺湖町立虻田小学校、洞爺湖町立とうや小学校、南茅部高校縄文クラブ、北東北から、青森県の外ヶ浜町立蟹田中学校、秋田県の北秋田市伊勢堂岱遺跡ジュニアボランティアガイド、岩手県の一戸南小学校御所野愛護少年団が参加。司会は、初回、2回目に続き、道教委の青山夕香委員が務めた。

 開会に当たり、青山委員は、参加した児童生徒に向け、サミットで各地域を知ってもらい、地元の遺跡の素晴らしさを多くの人に伝えるとともに、地域と一緒に大切に守り伝えていく今後の取組に生かすよう求めた。

 続いて、事前に収録した秋田市伊勢堂岱遺跡ジュニアボランティアガイドと南茅部高縄文クラブの発表動画を上映した。

 北秋田市伊勢堂岱遺跡ジュニアボランティアガイドでは、伊勢堂岱遺跡やことしで結成10年を迎える同ガイドの活動内容を報告。遺跡の真下に流れる川で実施しているサケの稚魚放流「カムバック縄文サーモン」など、同遺跡の特徴を伝えるとともに、外国人に対する英語でのガイドなど、具体的な活動内容を紹介した。

 南茅部高縄文クラブでは写真をもとに、校区にある縄文世界遺産「垣の島遺跡」「大船遺跡」を紹介。また、縄文文化を子どもたちに楽しく分かりやすく伝えようと「縄文人の1日」をテーマに、デジタル紙芝居を行っていることを報告した。

 引き続き、千歳第二小、虻田小、とうや小、一戸南小御所野愛護少年団、蟹田中の順で活動発表。縄文土器を製作する活動や縄文文化を地域の子どもたちにPRする活動など、それぞれの特色ある取組を紹介した。

 このあと、それぞれの活動内容について意見交流。児童生徒は「土器を作る際に工夫したポイントは」「ガイドで特に気を付けている点は」などと質問し合った。

 最後に青山委員は、各学校の発表の完成度に敬意を示した上で「これからの未来に向かって皆さんが中心になり、学んだことを生かして、地域・世界の宝である遺跡の価値をつぎの世代に伝えていただきたい」と結んだ。

(道・道教委 2024-12-03付)

その他の記事( 道・道教委)

日ハム・伊藤投手ら招き チャリティーイベント 15日に開催 安平町のスポーツ環境応援 道教委

 道教委は、15日午前10時から安平町立早来学園で「あびらスポーツフェス」を開催する。地域スポーツ環境を応援するチャリティーイベントとして開催するもので、参加者の寄付金を地域クラブの活動費と...

(2024-12-04)  全て読む

部活動改革実行会議中間まとめ案 休日・平日の方針明確化 スポーツ庁 10日会議で審議

 スポーツ庁は2日、地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議の中間取りまとめ案を公表した。10月に示した骨子案に基づき、部活動の地域移行の名称を「地域展開」に変更するほか、8年...

(2024-12-04)  全て読む

全国学力等調査北海道版結果⑩宗谷 端末活用し授業改善 検証改善サイクルの確立へ

宗谷 宗谷 【分析結果】 ▼小学校 ▽各学校の国語の授業において、目的や意図に応じて簡単に書いたり詳しく書いたりするなど、自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫して文章を書くことができるよ...

(2024-12-03)  全て読む

道教委 5年度SNS教育相談 心身、友人関係 悩み2割 7、8月に集中する傾向

 道教委はSNSを活用した相談事業の5年度実施結果をまとめた。相談内容は、生きることがつらい、ストレスを感じるなど「心身の健康・保健」「友人関係」がいずれも全体の2割を占めた。月別では7、8...

(2024-12-02)  全て読む

部活動地域移行の広域連携へ 学校・行政の役割分担を 佐久穂町教育長が先行事例

桂木・地域移行広域連携セミナー  【岩見沢発】道教委は11月24日、北竜町公民館で部活動の地域移行広域連携セミナーを開催した。長野県佐久穂町教委の渡邉秀二教育長が6町村による広域連携の先行事例を発表。パネルディスカッション...

(2024-12-02)  全て読む

道 環境教育行動計画改定素案 自然環境守る人づくりを 各主体連携へマッチング

 道は、7年度から始まる第2次道環境教育等行動計画の改定素案をまとめた。目指す方向性として「北海道の自然環境を守り、持続可能な社会への変革を進めるため、環境保全意識を持ち主体的に行動できる人...

(2024-12-02)  全て読む

道生涯学習審・社会教育委員の会議 生涯学習社会実現へ 多文化共生社会の整備など

道生涯学習審議会兼社会教育委員  第17期道生涯学習審議会兼社会教育委員は28日、札幌市内のかでる2・7で第2回会議を開いた。社会教育におけるSNS活用の在り方や、北海道が目指す生涯学習社会実現のための視点について審議。委...

(2024-12-02)  全て読む

5年度学校保健統計 本道分 中学生の視力悪化顕著に 男子発育 全年齢で全国以上

表1  道は5年度学校保健統計調査の確定値を公表した。裸眼視力1・0未満の中学生の割合は前年度の62・1%から82・0%と大きく上昇。全国平均を21・1ポイント上回った。男子の身長・体重はいずれも...

(2024-11-29)  全て読む

道こども計画素案まとまる 道内出生率 全国平均まで 26施策 総合的に規定

 道は7~11年度の5年間を計画期間とする(仮称)道こども計画素案をまとめた。「こどもまんなか社会」の実現とともに、安心して子どもを育てられる環境の向上を図り、道内の出生率を全国平均に引き上...

(2024-11-28)  全て読む

道がこども基本条例素案 独自で学校等の役割など 

 道は、本道における子ども施策の基本理念を定める(仮称)道こども基本条例の素案をまとめた。子どもの意見反映や社会参加の促進などの基本施策を明記。道独自の規定として、保護者、学校関係者、事業者...

(2024-11-28)  全て読む