5年度学校保健統計 本道分 中学生の視力悪化顕著に 男子発育 全年齢で全国以上
(道・道教委 2024-11-29付)

表1
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 道は5年度学校保健統計調査の確定値を公表した。裸眼視力1・0未満の中学生の割合は前年度の62・1%から82・0%と大きく上昇。全国平均を21・1ポイント上回った。男子の身長・体重はいずれも全ての年齢で全国平均以上となっている。

 調査は学校等における幼児児童生徒の発育および健康の状態を明らかにすることを目的に文部科学省が実施しているもの。

 本道では幼小中高を合わせて206校で調査を実施。発育状態調査は年齢・男女別に抽出した1万6626人、健康状態は7万4388人を対象に行った。

 身長の平均値は男子の全ての年齢で上回り、女子は7~15歳、17歳で全国平均を上回った。

 体重は男子が全ての年齢で上回り、女子が5、6歳を除く全ての年齢で全国平均を超えた。

 肥満傾向児の出現率は男子の14歳と女子の6歳を除く全ての年齢で全国平均以上。特に男子は10歳が20・0%、女子は11歳が16・9%と高い。

 虫歯のある割合は高校が48・0%と最も高い。5歳を除く全ての年齢層で全国平均を上回っている。

 視力調査は標本サイズが小さいなどの理由で公表していない年齢もあり、単純比較はできないものの、裸眼視力1・0未満の割合は中学校で82・0%と大きく上昇した。

 鼻・副鼻腔疾患(蓄膿症、アレルギー性鼻炎など)の割合は、幼稚園が0・5%、小学校が9・8%、中学校が12・8%、高校が6・6%で中学校のみ全国値を上回った。

 ぜんそくの割合は全年齢で全国平均を上回り、例年と同様の傾向となっている。道内でぜんそくの割合が高い要因として専門家は、断熱のため家の密閉度が高く、アレルギー疾患の可能性が高まるとの見解を示している。

(道・道教委 2024-11-29付)

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