全日制高校等インターンシップ 5年度 5.2P増98・9% 道教委 コロナ禍以前に回復
(道・道教委 2024-12-05付)

 道教委は5年度における全日制高校・中等教育学校のインターンシップ実施状況をまとめた。インターンシップ実施率は前年度比5・2ポイント増の98・9%で、ほぼコロナ禍以前の割合まで回復。体験的な学習活動を経験した生徒の割合も4・6ポイント増の23・7%と回復傾向が見られた。3年間を通してインターンシップを1回以上体験した生徒の割合は48・5%。道立高校等の生徒の約半数が3年間で一度はインターンシップ等を経験していることが分かった。

 国立教育政策研究所の調査に基づき、ことし2、3月に全日制の高校および中等教育学校に対して、インターンシップ等の実施状況を調査したもの。

 5年度の実施学校数は187校で、実施率は前年度比5・2ポイント増の98・9%。学科別では、普通科が4・3ポイント増の97・1%、職業学科が6・0ポイント増の98・5%、総合学科が6・3ポイント増の93・8%と軒並み上昇。一方で、専門学科は80・0%と10・0ポイント減少した。

 実施人数は、在籍数6万7027人に対して23・7%に当たる1万5892人。実施した生徒の割合を学年別にみると、1年生が3・6ポイント増の23・1%、2年生が7・8ポイント増の42・0%、3年生が1・4ポイント増の5・5%だった。

 3年間を通してインターンシップを1回以上行った生徒の割合は、14・4ポイント増の48・5%と大幅に上昇。各科いずれも増加し、特に職業学科で30ポイント以上も上昇した。

 特定分野の体験者数は「大学、裁判所、研究施設等の専門機関でのアカデミック・インターンシップ」が2043人で最多。学年別では、1学年でアカデミック・インターンシップ、2学年で建設業と観光業、3学年で建設業を体験した生徒が多かった。

 学科別にみると、普通科、専門学科、総合学科は、アカデミック・インターンシップが最も多く、職業学科は建設業への参加が多い。

 インターンシップの実施日数は「1日」が39・1%、「2~3日」が56・4%、「4~5日」が3・8%などとなった。

 事前指導にかける時間は「1~5時間」が50・7%で最多。「ゼロ時間」が29・8%、「6~10時間」が14・3%などと続く。事後指導も「1~5時間」が51・4%と最も多く「ゼロ時間」が31・5%、「6~10時間」が13・0%と続いた。

 事前指導の内容で最も重視した取組は「インターンシップの目的を設定・確認させる指導」が全体の6割以上を占める。事後指導では「報告書やレポートの作成などインターンシップを評価させる指導」が最も多かった。

 長期(3年間を通して5日以上)のインターンシップを実施している学校・学科数をみると「同一の事業所で実施」が9校10学科、「複数の事業所で実施」が15校16学科、「事前・事後に就業体験活動に関連する授業の実施」が13校13学科となった。

 道教委は「今後も生徒にはインターンシップやデュアルシステムの活用などを通じ、産業社会における自己の生き方について考えさせ、生涯にわたって学習に取り組む意欲や態度などを養う教育活動を推進していきたい」と話している。

(道・道教委 2024-12-05付)

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