札幌柏中　職人招き木材加工体験　匠の技　すごさ実感　かんながけやくぎ打ち等

（札幌市 2024-12-04付）

　札幌市立柏中学校（佐野友美校長）は１１月２７日、大工・左官などの建築職人を招いて木材加工体験学習に取り組んだ。１年生総合的な学習の時間「職業総合」の一環。生徒たちは、かんながけやくぎ打ち、木材の切断などを体験し、木造住宅建築の技術の一端に触れた。

　大工・左官職人らが加入する全国建設労働組合総連合（全建総連）札幌建設労働組合の協力を受けて実施しているもので、ことしで９回目を迎えた。

　当日は、職人１６人が来校。１年生約１４０人に住宅建築に必要な基礎技術を伝えた。

　はじめに、日本で古くから行われてきた在来工法「木造軸組み工法」による建築をデモンストレーション。

　職人らが縦の柱と横の梁などを組み合わせたり、要所を筋交いで補強したりしながら、短時間での施工ながらも強度を十分に保った建築工法を披露した。

　このあと、かんながけ、くぎ打ち、木材の切断などを体験。生徒たちは初めての作業に悪戦苦闘しながらも、「楽しかった」「（かんながけは）思ったよりも力を入れなければいけないことが分かった」「職人の技術のすごさを知った」などと話し、木造建築の魅力を感じ取った。

　野田汐莉教諭は「体験を通して働く意義を感じ取ってほしい」と話した。

　札幌建設労働組合の齋野一書記長は「建設業の後継者確保・育成は喫緊の課題。技術に触れることで建築分野に興味を持ち、将来の職業選択の一つにしてもらえれば」と期待した。

(札幌市 2024-12-04付)