札幌市教委　冬季生徒指導通知　命を大切にする指導を　路面凍結等　事故防止徹底

（札幌市 2024-12-16付）

　札幌市教委は６日、命を大切にする指導の徹底および冬季に向けての幼児児童生徒の指導について各園長・学校長宛てに通知した。積雪や路面凍結など冬季特有の危険性があることなどについて周知し、事故防止を呼びかけることなどを示している。

　長期休業期間明け前後は、悩みや不安を抱える児童生徒が増える傾向にある。さらに、冬季は交通事故や、年末年始のイベント等に伴う生徒指導上の問題などが懸念される。

　このため市教委は「教職員が不安や悩みを抱える児童生徒の気持ちに寄り添い、自己肯定感・自己有用感を高める取組を進めるとともに、組織的な指導を徹底する必要がある」と強調。児童生徒が安心して長期休業期間を過ごせるよう、休業中およびその前後における指導の留意事項をまとめた。

　冬季休業前および休業中は「安全に関する指導」「問題行動等に対する指導」の徹底を挙げた。

　安全に関する指導では、積雪や路面凍結など冬季特有の危険性の周知や事故防止を呼びかける重要性を示した。

　問題行動等については「校種間連携による子どもの情報共有を行うなど、発達の段階に応じた継続的・計画的な取組を進めることが重要」と強調している。

　冬季休業明けの指導の重点は「かけがえのない子どもの命を守るための対応の徹底」。

　特に始業式当日の朝、連絡なく登校していない児童生徒については、迅速・確実に家庭と連絡を取り状況を確認することを求めている。

　長期休業中とその前後を通して、不登校児童生徒への支援、児童虐待・ヤングケアラーへの対応は継続的な見守り・支援が必要とした。

　休業中は不登校児童生徒だけではなく、その心配がある児童生徒とのつながりを切らさず、電話連絡や家庭訪問等を継続するとともに、休業明けからの具体的な対応について検討することなどを求めている。

　市教委は、通知と併せてチェックリストを配布。冬季間の通学路の状況や地域の特性、児童生徒の実態などを踏まえて指導内容を重点化するなど「子どもが自ら危険を予測し、安全を確保する資質・能力を育む」適切な指導を呼びかけている。

(札幌市 2024-12-16付)