札幌小中事務職員協　全体研修会　子と社会つなぐ関与は　ＣＳ　事務の役割考える

（札幌市 2024-12-17付）

　札幌市公立小中学校事務職員協議会（酒井誠会長）は３日、白石区民センターで第２回全体研修会を開いた。市内の公立学校事務職員１２５人が参加。「札幌らしいコミュニティ・スクールとは」をテーマに、学校事務職員として子どもと社会をつなぐために必要な関与を考えた。

　同会は学校事務職員の目指すべき役割について、様々な角度で研修を進める場を設定。本年度から市内でコミュニティ・スクール（ＣＳ）の導入が開始したことを踏まえ、研修を深める機会とした。

　開会に当たり、酒井会長

は「全国には事務職員がＣＳに参加している事例もある。まずは知るところから始めてほしい」と呼びかけた。

　講義は札幌市教委義務教育担当係長の髙橋謙介氏、佐藤雅哉氏、大巻太一氏がパネリストとして対話形式で進行。学校運営協議会を設置した学校がＣＳであることや市にＣＳが導入されるまでの経緯などを分かりやすく説明した。

　政令指定都市で校区や通学区域が異なる市では、他自治体を比較し、ＣＳの導入に向けて望ましい在り方の整理に時間を要した。こうした中、４年度から進めた小中一貫した教育と連動した仕組みとすることで、パートナー校で構成する「縦」と地域・家庭の「横」のつながりを連動させる仕組みが構築しつつある。

　パネルディスカッションでは、こうした札幌らしいＣＳについて「子どもと大人が直接話をする機会を通して、地域住民が子どもの姿をイメージしやすくなり、当事者意識が高まっていく」「市の重点である“子どもの声を聴く”につなげるためには対話による合意形成が必要」など、日頃から子どもの自治的な活動を応援する機会が必要不可欠であることを確認。

　ＣＳ導入に向けたグランドデザインや役割分担など市内各校区で取り入れた工夫した事例も紹介し、参加者は子どもと社会をつなぐ制度の構築に必要な知識を深めた。

(札幌市 2024-12-17付)