スポーツ庁 6年度体力等調査
小学男女5種目で全国超
「できた」時に高い満足度
(国 2024-12-23付)
スポーツ庁は20日、6年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を公表した。札幌市を含む道内小・中学校の体力合計点は、小学校女子を除き全国との差を縮め、小学校男女共に5種目で全国平均を上回った。中学校では、男子6種目、女子4種目で全国との差が縮まった。児童生徒質問紙では、体育の授業で「できなかったことができるようになった時」に高い満足度を感じていることが分かった。
調査は、児童生徒の体力・運動能力や運動習慣の向上に関する施策の成果と課題を検証し、改善を図ることが目的。対象は小学5年生と中学2年生で、ことし4~7月末までの期間に実施した。
道内における体力合計点は、小学校男子が52・32点、女子が53・37点、中学校男子が40・18点、女子が43・96点。前年度と比べ、小学校女子で若干下降したものの、小学校男子、中学校男女において上昇するなど改善傾向が見られた。
全国平均を上回った実技調査の種目は、小学校男子が握力、長座体前屈、反復横跳び、立ち幅跳び、ソフトボール投げの5種目、女子が握力、長座体前屈、反復横跳び、立ち幅跳び、ソフトボール投げの5種目。男子の20㍍シャトルラン、50㍍走、女子の20㍍シャトルランで全国との差が縮まった。
中学校では、男子の握力以外の種目、女子の全種目において全国平均を下回ったが、男子の上体起こし、反復横跳び、20㍍シャトルラン、50㍍走、立ち幅跳び、ハンドボール投げの6種目、女子の握力、上体起こし、持久走、立ち幅跳びの4種目で全国との差が縮まり、改善が見られた。
肥満傾向児の出現率は、小学校男子が17・8%(全国平均13・3%)、女子が12・4%(同9・7%)、中学校男子が12・4%(同10・1%)、女子が7・8%(同6・9%)。前年度調査と比べ、全体的にやや減少したものの、依然として全国を上回っている。
児童生徒質問紙調査をみると「運動やスポーツをすることが好き」「運動やスポーツは大切」などと回答した割合は、小中男女いずれも全国を上回った。
一方、体育の授業以外における1週間の総運動時間が60分未満と回答した割合は、小学校女子以外で全国を上回っており、運動時間が短い児童生徒の割合が依然として高い状況にある。
今回からの新規項目「どんな時に保健体育の授業が楽しいと感じるか」では、小中男女の7~8割が「できなかったことができるようになった時」と回答した。
平日に学習以外でスマートフォン等の画面を見ている時間が1時間未満と回答した割合は、小・中学校男女でいずれも全国平均を下回り、前年度と比べてもさらに「スクリーンタイム」が長くなっている。
道教委は「体力向上に向けた取組と生活習慣の改善に向けた取組を一体的に進める必要がある」と警鐘を鳴らす。
一方で、ICTを使って学習することでできるようになった児童生徒の割合は、いずれも全国を上回る結果に。全国を上回った前年度との比較でもさらに数値が上昇しており、良い状況が続いている。
学校質問紙調査をみると「授業で児童(生徒)同士で話し合う活動を取り入れている学校」の割合は、全国を上回っており、前年度よりも上昇。また「授業でICTを週に1時間以上活用している」と回答した学校の割合も、小中いずれも全国を上回り、前年度比でも約10ポイント上昇した。
道教委では「ICTを効果的に活用した協働的な学びの充実に向けた取組は重要であり、引き続き、こうした取組を進めていきたい」と話している。
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(国 2024-12-23付)
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