教職員の勤務実態調査結果 時間外勤務等月平均65・7時間に 専門家配置で負担感減の声 札幌市教委
(市町村 2015-10-05付)

 札幌市教委がことし二月に実施した、教職員の勤務実態調査の結果がまとまった。時間外勤務等は全校種・職種で月平均六十五・七時間。最も時間外勤務が多いのは高校長で月平均二百十一・八時間だった。市教委では、調査結果を踏まえ、校務支援システムやスクールカウンセラー等の配置の拡充など、時間外勤務縮減に向けた取組を進めていく。

 市教委では、教職員の時間外勤務の実態および精神的に負担を感じる業務などを把握し、時間外勤務等の縮減方策などを検討するため、ことし二月に調査を実施。今回は、全市立学校の校長・教頭・主幹教諭・教員・栄養教諭・養護教諭が対象に、二十六年四月一日から二十七年一月三十一日までの期間を調べた。

 調査結果をみると、時間外勤務やもち帰り業務等を合わせた全校種・職種の月平均は六十五・七時間。職種別では、副校長が月平均八十九・三時間と最も多く、主幹教諭八十四・八時間、校長七十五・五時間、教頭七十二時間と続いた。

 校長を校種別にみると、高校が月平均二百十一・八時間と最多。以下、特別支援学校七十七・八時間、小学校七十五・三時間、中学校六十九・九時間、幼稚園四十九・七時間となった。

 時間外勤務の内容を校種別にみると、幼稚園では「研究実践園の業務」が最多。小学校と特別支援学校では「授業準備」、中学校は「成績処理」、高校は「部活動・クラブ活動」が最も多かった。

 時間外勤務等の縮減方法についての回答で最も多かったのは、「人員増」で四四・九%。次いで「校内組織・体制の見直し等」が三二・九%、「日常業務の効率化・削減等」が一六・三%となっている。

また、今回の調査では、学校の時間外勤務等の縮減対策・市教委の取組について、①修学旅行等の要領等振替特例導入による負担感②校務支援システム導入による校務処理の負担感③スクールカウンセラー等の専門家の配置による負担感―の三点を問う設問を追加。市教委の取組によって「負担が減った」「やや負担が減った」と答えた割合は、①で三三・二%、②で四四・七%、③で五八・五%だった。

 市教委では、調査結果を踏まえ、校務支援システムやスクールカウンセラー等の配置の拡充に取り組むなど、時間外勤務の縮減を進めていく。

(市町村 2015-10-05付)

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