道教委が女性教員活躍推進事業 仕事と家庭の両立支援 全管内でミドルリーダー養成(道・道教委 2015-07-27付)
道教委は本年度、「女性教員活躍推進事業」に着手する。女性教員の管理職への登用や育児等との両立支援を図るため、年三回の推進会議のほか、全管内でミドルリーダー養成研修を開催。「管理職の仕事と家庭との両立が困難」「管理職の異動が広域」などの課題を踏まえ、女性教員のキャリア形成の支援体制を整備していく。
国の「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」では、地方公共団体や民間事業者は、女性の活躍に関する状況の把握、改善すべき事情の分析、情報公表をするよう示している。
道では、これまで女性の活躍をオール北海道で支援する気運の醸成や意識の改革を目的として、「女性の元気応援ネット」を構築。その中核に「北の輝く女性応援会議」を設け、女性の活躍推進に取り組む企業、団体等からの「女性の活躍応援自主宣言」を募集している。
道の宣言の中では、知事部局の幹部職員(本庁課長級以上の職)に占める女性職員の割合の倍増(二十六年度四・一%↓三十一年度八%程度)を目指すことなどを提示した。
一方、道内公立学校の管理職に占める女性の割合(札幌市立学校を除く)は、二十五年四月現在、小学校で校長が一〇・三%、教頭が一〇・八%、中学校で校長が四・六%、教頭が七・六%、高校で校長が二・六%、副校長・教頭が四・三%、特別支援学校で校長が七・五%、副校長・教頭が八・二%。
学校種全体では、校長が七・五%、副校長・教頭が八・七%という現状。道議会においても、学校種によって差があること、いずれの校種も全国平均を下回っていることが指摘されている。
これらの動向を受け、道教委では、本年度から「女性教員活躍推進事業」を進める。事前に公立学校の全女性管理職(札幌市立を除く)を対象とした「女性教員の管理職登用に関するアンケート調査」を実施。管理職を志す女性教員が少ない理由について、「管理職の業務が多忙であり、仕事と家庭との両立が困難になるため(九三・二%)」「管理職になった場合、勤務地等に関する希望を出しづらく、結果として広域異動となるため(七二・六%)」などの課題が明らかとなった。
そこで、女性教員活躍推進事業では、①女性教員の管理職への登用②育児などライフステージに応じた支援―の側面から女性教員のキャリア形成のために必要な支援体制の整備を図ることとした。
女性教員の活躍に対する市町村教委の意見を集約した上で、人事異動の配慮などを含めて検証する推進会議を発足し、年三回ほど開催。女性教員のキャリア形成の意欲を高めるミドルリーダー養成研修会も全管内で行う。
さらに、育休等の職場復帰研修をオンデマンド配信することも予定している。
(道・道教委 2015-07-27付)
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