高校配置計画検討協議会を開催―上川局 学級減見直し求める声も 南学区30年度は4~5学級調整(道・道教委 2015-07-27付)
旭川工業の学級減の見直しを求める声などが上がった
【旭川発】上川教育局は二十二日、二十七年度第二回公立高校配置計画地域別検討協議会を開いた。上川合同庁舎で開かれた上川南学区会場=写真=には六十六人、名寄市駅前交流プラザ「よろーな」で開かれた上川北学区会場には三十七人の計百四人が参加。うち、上川南学区では、三十年度に学区内の中卒者数が大幅に減少することから、私学を含め四~五学級の調整を見越していることを明らかにした。その上で、旭川北高校と旭川工業高校で一学級減とすることとした。意見交換では、私立高校や地方の人口減少に配慮した配置計画の検討や、旭川工業高の学級減の見直しを求める声が上がった。
上川南学区会場では、はじめにPTA説明会を行い、高校教育指導班の黄田直樹指導主事などが管内の高校の状況等について紹介した。
引き続き全体会に移り、小野寺一郎局長があいさつ。配置計画の考え方にふれ、「道教委としても、本道の教育水準維持と活力ある高校の教育活動推進の観点から、新しい高校づくりを進めるため、皆さんの意見を参考に検討していきたい」と述べた。
つぎに、新しい高校づくり推進室担当者が上川南学区における二十八~三十年度の配置計画案を説明。学区内では、二十八年度に旭川凌雲高校と旭川東栄高校を再編し、普通科単位制七間口の新設校を設置することや、二十九年度に旭川北高校を一学級増とすることを確認した。
三十年度については、旭川市内の中卒者数が二百七十八人、学区内で二百五十人の大幅な減少が見込まれることから、四~五学級の調整を見越していることを明らかにした。
その上で、旭川北高で一学級、旭川工業高でそれぞれ一学級の減とすることを報告。うち、旭川工業高については、各学科の特色や進路状況などを総合的に勘案し、学級減とする学科を検討していくこととした。
また、三十一~三十四年度までの間、学区内で中卒者が八十九人減少するため、四年間で一~二学級相当の調整を見通していることを紹介した。中卒者数やこれまでの進路状況等を考慮し、旭川市周辺町および富良野市周辺町における再編整備や、定員調整を考えていることを説明した。
加えて、欠員が四十人以上生じている学校について、学科の見直しや定員調整などを検討。小規模校については、中卒者数や欠員の状況を踏まえ、学級減や再編整備を含めて学校の在り方を考えていく。
続いて、本道の特色ある高校づくりや就学支援等の制度について説明した。
このあとの意見交換では、私立高校や地方の人口減少に配慮した配置計画の検討を求める声が上がったほか、一学級の定員を四十人とするのではなく、子どもの減少を踏まえた上で、一学級の定数の変更を要望する意見があった。
また、三十年度における旭川工業高の一学級減について、同校の七学科が各一学級となっていることから、「学級減と学科の廃止は、意味の重さが違う」として、配置計画の再考を促す意見も挙がっていた。
上川北学区会場では、学区内での三十一~三十四年度までの見通しでは、南学区と同様の調整・検討を進めていくことを確認した。
さらに、地域キャンパス校について、五月一日現在の第一学年の在籍者が二十人未満となり、その後も生徒数の増が見込まれない場合は、再編整備を視野に入れていることを報告した。
(道・道教委 2015-07-27付)
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