特別支援学級担当教員サポート事業 専門性向上の方策探る 道教委がリーダー教員研開催(道・道教委 2015-08-06付)
特別支援学級リーダー教員研究協議会
道教委は、七月三十日から二日間、道庁別館および西棟で二十七年度特別支援学級担当教員サポート体制事業「第一回特別支援学級リーダー教員研究協議会」を開催した=写真=。各管内における特別支援学級担当教員をサポートする体制の構築を図るとともに、新たに『特別支援学級担任のQ&A(小学校編)』を作成することも確認。十五人の参加者は、講義や演習、協議を通して、各管内の特別支援学級教員の専門性向上の方策について考えを深めていた。
特別支援学級担当教員のリーダー的な教員を対象とした研究協議会を開くことで、各管内における特別支援学級担当教員をサポートする体制の構築を目指すもの。特別支援学級における教育課程や学級経営上の留意点を示す『特別支援学級担任のQ&A(小学校編)』も作成していく。来年度は中学校編をつくる予定。
当日は全道から十五人が参加した。冒頭、あいさつに立った神守一志特別支援教育課主幹は、特別支援学級に就学する児童や通常の学級に在籍する特別な教育的支援が必要な児童が増加していることを話し、各市町村教委就学事務担当者研修会、校内研修プログラムの理解を図る特別支援教育充実セミナー、特別支援教育進路指導協議会を全管内で行うことなどを説明。
今回の研究協議会では、新たに「キャリア教育の在り方」の講座を設けたことにもふれ、「今後、各教育局や特別支援学級設置学校長協会の各支部、特別支援学級の担当教員との連携のもと、成果を発信してほしい。参加者同士や道教委職員、各教育局指導主事とのネットワークをつなげていただきたい」と呼びかけた。
次いで、内山功指導主事が北海道の特別支援教育の現状と成果、課題について説明した。
二十六年度の北海道の特別支援学級の児童生徒数について、自閉症・情緒障がいが十九年度に比べ倍増し、約五千九百人、知的障がいは九百人増の約三千七百人となっていることを提示。
幼・小・中・高校における校内委員会、実態把握、コーディネーターの配置はすべての学校・園で行われており、個別の教育支援計画は幼稚園六〇・三%、小学校七八・〇%、中学校八〇・〇%、高校二六・四%でつくられていることも示した。
二十五年三月に改定した北海道教育推進計画では、二十九年度までに個別の教育支援計画の活用状況が一〇〇%、特別支援学校高等部(職業学科)の就職状況が三五%、特別支援学校教諭免許状の所有状況が小学校七〇%、中学校六〇%、特別支援学校一〇〇%を目指すことを説明した。
特別支援学級在籍者数の増加へ対応するため、特別支援学級教員の専門性の向上を図る「特別支援学級担当教員サポート体制事業」、通常の学級に在籍している要支援者への支援充実のため、二十六年度に作成した『校内研修プログラム』を啓発する「発達障がい支援モデル事業」を進めていることも報告した。
引き続き、道立特別支援教育センター職員や特別支援教育課職員がキャリア教育や教育課程の編成・実施、学級経営上の課題などについて説明・協議。二日目は個別の指導計画・個別の教育支援計画の活用、教材・教具などについて演習や実践交流を行った。
第二回研究協議会は九月二十四・二十五日に行う。
(道・道教委 2015-08-06付)
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