道研が実技科目研修講座開く 指導改善の方向性学ぶ 道教育大・川邊教授が講義(道・道教委 2015-08-07付)
道研が実技科目研修講座
道立教育研究所は七月二十七日から二日間、同所で実技科目研修講座(家庭科、技術・家庭科)を開催した。小・中・高・特別支援学校の教員二十一人が参加した。初日は、道教育大学旭川校の川邊淳子教授が基調講義を実施。参加者は、指導力の向上に向けて研鑚を積んだ。
同講座は、教員が将来的に、自立していく生徒に対して生活する中で必要なことを考えさせ、実践できる能力を育成する指導力の向上を図ることを目的としている。
川邊教授は「家庭科、技術・家庭科教育の充実」と題して講義。国立教育政策研究所が、十九年に中学校三年生を対象に、問題をどの程度理解しているのか状況調査を行ったことにふれ、「調査結果がテストを作成した教員の想定を下回る正答率だった」と説明した。
その上で、今後の家庭科教育で教員が改善すべきこととして、①身近な食品と栄養素を結び付けて理解させ、望ましい献立を考えさせる②調理実習において望ましい切り方を考えさせる③洗剤の量による汚れの落ち方の違いを観察・実験するなど体験的に理解させる指導や環境への影響を考えさせる④基礎的な技能の習得とともに、実生活で必要な補修の場面に応じた対応を考えさせる―など、指導改善の方向性を示した。
このほか、ICTを活用した指導についても説明。画像や動画を活用して、実習・実験の手順を示すことおよび写真や動画を撮り、発表資料の作成といった指導が必要となるとした。
また、小・中学校の今後の家庭科、技術・家庭科の課題を説明した。小学校では、衣食住などに関する実践的・体験的活動を通して、日常生活に必要な知識・技能を身に付け、家族の一員としてより良い生活を送る態度を身に付けさせることとした。
中学校では、自立に必要な知識、技能を習得し、より良い生活を送るために、自ら課題をもって取り組む態度・能力を身に付けさせることを挙げた。
このあと、同研究所の担当者が家庭分野と技術分野に分かれて、「管内、自校の課題の明確化」「生活者としての実践的な態度を育成するための実習の在り方」をテーマに演習・実習を行った。
引き続き、「目標と指導と評価の一体化を図る授業」と題してそれぞれ講義を行った。
二日目は、指導計画の作成を行い、発表・協議。参加者は、実技教科教育の指導力向上を目指して研鑚を積んだ。
(道・道教委 2015-08-07付)
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