道教委が高校入学者選抜状況報告 標準問題平均が12点減149点 裁量問題は216点で横ばいに
(道・道教委 2015-08-07付)

 道教委は、『二十七年三月実施公立高校入学者選抜状況報告書』をまとめた。全日制合格者の総合成績(三百点満点)をみると、標準問題選択者の平均点は百四十九・四点で、前年度より十二・二点減少。学校裁量問題選択者は二百十六・九点で、〇・三点高かった。教科別平均点(各教科六十点満点)は、数学と理科、および英語の標準問題選択者で前年度を下回った。

 二十七年度入学者選抜では、募集人員三万七千五百五十人(前年度比八百八十人減)に対し、三万七千四百八十人(一千六百五十八人減)が出願し、第二次募集を含め、三万三千百五十人(一千四百四十九人減)が合格した。合格者数を募集人員で割った定員充足率は、八八・三%。

 学力検査結果をみると、全日制合格者の総合成績(三百点満点)では、標準問題選択者の平均点が百四十九・四点で、前年度比十二・二点の減。四十校五十学科で導入した学校裁量問題の選択者の平均点が二百十六・九点で、〇・三点高くなった。

 合格者の教科別平均点(各教科六十点満点)では、国語の標準問題選択者が四十一・二点で、二・七点増。学校裁量問題選択者が四十六・七点で、一・四点増えた。数学は、標準問題選択者が二十六・四点で、前年度よりも六・三点下降。学校裁量問題選択者は三十七・二点で一・四点低くなった。

 英語の標準問題選択者は三十一・三点で、一・七点低く、学校裁量問題選択者は四十二・一点と二・〇点高くなった。標準問題のみの社会は、前年度と同様の三十四・二点。同じく理科は三十・〇点で四・九点低くなった。

 道教委が入学者選抜合格発表後に開いた公立高校入学者選抜学力検査問題等研究協議会において、中・高校の教員から出された学力検査問題についての意見をみると、国語では「領域のバランスや出題形式を工夫するなど、難易度のバランスに配慮した出題について検討してほしい」、数学では「受検者の思考の過程をより一層的確に把握することができるような問題の出題について検討してほしい」と要望が出された。

 社会では、「言語活動の成果をみるため、資料等をもとに思考したり、知識を活用したりして解く問題の出題を継続してほしい」、理科では、「科学的な見方や考え方を問う問題の工夫について検討して」、英語では、「自分の考えを表現する問題について、出題形式や内容を工夫してほしい」と求めている。

 学校裁量問題では、「三教科とも出題の意図が明確であり、問題量、難易度とも適切」とし、引き続き、思考力や判断力を問う問題を出題するよう要望している。

 報告書は全中学校に提供したほか、道教委のホームページにも掲載。道教委では「各校における進路指導や学習指導の資料として活用してほしい」と期待している。

(道・道教委 2015-08-07付)

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