道小・道中・道公教と道教委が文教施策懇談会　未来を支える力育てる　本道教育の方向性で意見交換

（関係団体 2015-08-11付）

道小・道中・道公教と道教委が文教施策懇談会

　道小学校長会（松井光一会長）、道中学校長会（小西俊之会長）、道公立学校教頭会（吉田信興会長）と道教委による二十七年度文教施策懇談会が七日、道庁別館で開かれた＝写真＝。学校経営の一層の充実や学力・体力向上の方策など本道教育の今日的課題や今後の方向性について意見交換。開会に当たり、道小の松井会長は、「子どもたちに北海道の未来を支える力を育てていきたい」と思いを伝えた。道教委の柴田達夫教育長は、いじめ問題などとともに、「リーダーシップやマネジメント力を発揮し、特色ある学校づくりを目指してほしい」と要請した。

　冒頭、三者を代表してあいさつした道小の松井会長は「この懇談会こそ、北海道の未来を支える子どもたちの育成のため、現場の生の声を交流できる場」と強調。「教育改革の波が押し寄せてくるこの機会に、チーム北海道として、道教委と道小、道中、道公教が一つの船に乗り、数々の荒波を乗り越え、北海道の子どもたちに未来を生き抜く力、道内の未来を支える力を育てていきたい」と意気込みを語った。

　続いて、道教委の柴田教育長があいさつに立ち、①学力向上②体力向上③いじめの問題④学校安全の充実⑤食育の推進⑥特別支援教育⑦コミュニティ・スクール⑧教職員の人事⑨教職員の服務規律―について話を進めた。

　道教委による全国学力・学習状況調査の結果公表は、前年度と同様に同意が得られた市町村の結果を報告書に記載することを述べ、保護者や地域住民と一体となった学力向上の取組に期待。

　体力向上については、新体力テストの結果などを検証改善サイクルに生かすとともに、「二学期以降の児童生徒の体力向上の改善・充実に積極的に取り組んでほしい」と要望。

　いじめ問題では、「北海道いじめ防止基本方針」を確認するとともに、道教委が配布した「いじめ未然防止モデルプログラム」を活用して具体的に取り組むよう呼びかけた。

　また、「校長が明確なビジョンを示し、教頭とともにリーダーシップやマネジメント力を発揮し、特色ある学校づくりを目指してほしい」と要請した。

　意見交換ではまず、道小の角野誠事務局長が「北海道教育の今日的課題」について提言。学校経営の一層の充実、学力・体力向上の方策、生徒指導上の問題の現状と課題、特別支援教育、時間外勤務の縮減と子どもと向き合う時間の確保の五つを柱に述べた。

　さらに、「学力・体力向上と教育環境の条件整備」「生徒指導上の問題と解決のための方策」「教頭を取り巻く現状と課題解決のための方策」について、各地区の現状を説明し、道教委の見解を求めた。

　道教委の秋山雅行総務政策局長、梶浦仁学校教育局長、菅原行彦学校教育局指導担当局長が回答し、道教委としての取組状況や課題認識、今後の方向性を示した。

　終了後には、各課懇談会を行い、三つの分科会を実施。教育課程の編成・実施・評価・改善、教職員の資質・能力向上のための研修体制、子どもと向き合う時間を確保するための具体策、学校における危機管理の在り方、特別な配慮を要する児童生徒への対応、学びの支援のための条件整備をテーマに話し合った。

(関係団体 2015-08-11付)