道中第3回理事研 小西会長あいさつ概要(関係団体 2015-08-11付)
道中理事研・小西会長あいさつ
道中学校長会の第三回理事研修会(七日、ホテルライフォート札幌)における小西俊之会長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。
七月二十三日に開催された「第二回全日本中学校長会理事会」の話題について、何点か話させていただく。
まず、各地区の中学校研究大会と全日中研究協議会について。各地区研究大会は多くの成果を収め五地区で終了し、九月にはいよいよ北海道大会の開催となる。そして、十月の全日中研究協議会福岡大会をもって本年度の研究が締めくくられる。
福岡大会は参加申込が終了し、着々と準備を整えているとのことで、昨年の苫小牧大会の準備を思い出し、苦労よりも懐かしさがよみがえってくる。福岡市という遠方での開催ということで、各地区とも参加人数の確保に苦労されたと思う。昨年度は福岡県から大勢参加していただいたので、各地区の参加をよろしくお願いしたい。
つぎに、教員加配定数の計画的な削減に反対する取組について。道中としても、全日中会長・道中会長連名で緊急要望書を作成し、六月下旬に道小・道Pと時期を合わせ、道教委・札幌市教委ならびに道内選出衆参議院議員に支援・協力をお願した。総合教育会議において教育長から知事への申し出も行われており、行政やPTAも含めたチーム北海道の動きとなった。
このような動きが全国で展開されたことで、その後政府閣議で決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015」には、削減が盛り込まれなかった。引き続き全日中と連携し、オール北海道で取り組んでいきたいと思う。
東日本大震災にかかわっては、理事会において被災三県からの現状説明があった。三県とも共通して強調していたことは、順調に復興している地域と、ほとんど変わっていない地域との差が大きくなっていること、いまだに教育活動を正常化できない地域や学校があることである。道中としても震災を風化させず、教育活動の正常化に向けた支援を要請するとともに、防災教育に努めたいと思う。
つぎに、全日中関係会合等の見直しについて。全日中では会員数の減少が続き、近年は年間一千万円近くを特別会計より繰り入れ一般会計をやりくりする状況が続いている。そこで、抜本的解決策を検討するため、来年度以降の会合のもち方を見直していくことを常任理事会で確認し、理事会で報告した。次回の理事会から協議されることになる。
文部科学省関連の情報については、教育再生実行会議や中央教育審議会から、教育の新たな方向性が次々に発表されている。資料にその要点がまとめられているので確認してほしい。また道中でも、理事会や地区別教育経営研究会において教育情勢資料を配布し説明しているので、各地区においても活用し情報の共有をお願いしたい。
なお、全日中は、これまでも中央教育審議会において意見表明の機会を与えられており、引き続き調査研究をもとに学校現場を代表して意見表明していく。
つぎに、全道の情勢について。今週、本年度の全国学力・学習状況調査「北海道版報告書」への市町村別結果の掲載について道教委から通知が出たので、各地区へ情報提供した。本年度も昨年度と同様の考え方であり、同じ基本フォーマットを用いた公表となる。
本道においては、あくまでも実施要領に基づいたきめ細かく分かりやすい調査結果の公表を行う方針であるので、各校においては、これまで同様に、子どもたちの学力の改善のために調査結果を積極的に活用していくようお願いしたい。
道中としては、昨年度より道小とともに、数値だけが独り歩きし、学校の序列化や過度の競争を生む公表とならないよう、また、各市町村教育委員会が道教委の案に同意するかどうか判断をする場合には、域内の校長や校長会と十分相談して判断するよう道教委からも要請してほしいと要望してきた。
学校数や生徒数の極端に少ない学校が道内には多数あるので、相談された場合は、それぞれの地域、学校の実情に合わせ対応していただきたいと思う。
つぎに、体力の向上について。各校においてスポーツテストの実施や取組の工夫が行われているところと思う。そんな中、NHK札幌放送局では、道教委の「どさん子元気アップチャレンジ」とタイアップし、道内プロスポーツチームの協力のもと、「We Love Danceオドッチャオ!」というダンスイベントを企画しており、道中にも道教委から情報提供があったので伝えておく。
つぎに、命を大切にする教育の一層の充実について。本年度もいじめに関連した命にかかわる事件が全国で起こっており、また道内では高校生による父親殺害事件も起きており、命を大切にする教育の充実について六月下旬に通知が出された。命を大切にする指導、ならびにいじめの予防と対応は、全国共通の喫緊の課題。各校においては危機管理を徹底し、全教職員が連携した取組を行うことが大切である。
また、前年度の体罰に関する要因分析が、道教委より六月に出ている。体罰については道中としても根絶に向け取り組んでいるところであり、分析を活用し体罰防止に向けた取組を各校で推進していただくようお願いする。
教職員の懲戒処分も残念ながら後を絶たない。教職員のメンタル面の管理に留意し、職場の服務規律を確立するよう努めたいと思う。
つぎに、広域人事について。すでに七月中旬に通知が出された。十二月までの大変長い募集期間になっている。広域人事五年目、戻りの人事も二年目となり、各地区から成果と同時に多くの課題も聞こえてきている。管理職人事における他管交流も含め、道教委に対し要望していきたいと思う。
続いて道中の活動について。まず、文教施策懇談会・各課懇談会について。道教委幹部や各課の方と直接顔を合わせて話し合う貴重な機会ととらえている。
道教委に対する「来年度の文教施策・予算策定に関する要望書」は、「新しい時代を見据えた本道教育の質の向上についての提言~チーム北海道として」と一緒に五月十七日に提出した。道教委からの回答については、七月十七日の「道小情報・道中だより」号外でお知らせした。
国や北海道の財政状況が大変厳しい中、私たちの要望が必ずしも目に見える形で改善に結び付いていかない現実もあるが、今後も粘り強く要請・要望活動を続けていきたいと思う。
つぎに道中研について。運営していただく桧山校長会には、少ない人数で精力的に準備を進めていただいている。函館市中学校長会・渡島小中校長会にも協力いただくことになっているが、よろしくお願いしたい。
各地区校長会には、九月の大会に向け、提言の準備や参加体制について確認をお願いする。なお、今月二十日には、提言者・司会者・運営委員の校長先生に参加していただき合同研修会を開催することになっている。
併せて、全日中研福岡大会では、後志地区と小樽市に第七分科会の提案・司会をお願いしており、道中研の中でも概要説明をしていただくことになっている。
つぎに地区別教育研究会について。すでに七月二十八日の宗谷地区を皮切りに、上川、日高、小樽、後志、旭川で開催され、それぞれ道小・道中の役員と幹事が参加させていただいている。このあとも十月の十勝・帯広地区まで続いていくのでよろしくお願いしたい。
最後に、道中の組織検討について。理事研修会前に第五回組織検討委員会を行った。事前に地区理事の皆さんの考えをアンケートで調査させていただいたが、調査結果をもとにより具体的な検討を行った。年度内にある程度の具体案を提案できるよう進めていく予定である。
(関係団体 2015-08-11付)
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