命の大切さを感じて 全国骨髄バンク推進連絡協議会・大谷氏が登壇 札幌市教育センター講演会
(市町村 2015-08-12付)

 札幌市教育センターは六日、市内のちえりあで教育センター講演会を開催した。全国骨髄バンク推進連絡協議会顧問の大谷貴子氏が「生きてるってシアワセ!~元白血病患者からのメッセージ」と題して講演。参加した市内の教職員や保護者など約百五十人は命の大切さについて学ぶとともに、一人ひとりができることを考えていた。

 大谷氏は、大学生のときに白血病を患ったことがあり、患者の立場から日本での骨髄バンク設立に向けて署名活動を行うなど、日本骨髄バンク設立に大きく貢献。今回は、元患者としての立場から、生きる喜びや命の大切さなどについて講演した。

 大谷氏が白血病を発症した当時は骨髄バンクがなく、必死で骨髄提供を呼びかけたが骨髄移植に対して誤った認識もあり、「そこまでして生きたいのか」など、心ない罵声を浴びせられたことを振り返った。幸い、母親と骨髄が適合し治療することができたが、同じ白血病で一緒に入院していた女性は提供者が見つからずに亡くなったという。「同じ医者にかかっていたのに、私だけ助かって申し訳ないと思っていた」とその胸の内を告白した。

 二度と同じ病気で苦しむ人を出さないために日本での骨髄バンク設立に向け署名活動などを実施し、平成三年に日本骨髄バンクを立ち上げたことを説明した。

 また、白血病の治療時には、抗がん剤の影響で男女とも不妊となってしまう可能性もあり、大谷氏自身も子どもを産めなくなったという。自身の経験を訴え、白血病の治療時には卵子凍結など確認するようにし、病気が治ったあとに子どもが産めるよう環境を整えたことを伝えた。

 現在では、同じ病気の人でも出産することができたことにふれ、「一人ひとりができることをして、支え合うことで命がつながっていく。まずできることから始めてほしい」と呼びかけた。

 二度と同じ病気で苦しむ人を出さないために日本での骨髄バンク設立に向け署名活動などを実施し、平成三年に日本骨髄バンクを立ち上げたことを説明した。

 また、白血病の治療時には、抗がん剤の影響で男女とも不妊となってしまう可能性もあり、大谷氏自身も子どもを産めなくなったという。自身の経験を訴え、白血病の治療時には卵子凍結など確認するようにし、病気が治った後に子どもが産めるよう環境を整えたことを伝えた。

 現在では、同じ病気の人でも出産することができたことにふれ、「一人ひとりができることをして、支え合うことで命がつながっていく。まずできることからはじめてほしい」と呼びかけた。

(市町村 2015-08-12付)

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