平和のバトンを未来に　札幌市平和のつどい　メッセージ優秀作品表彰など

（市町村 2015-08-13付）

札幌市平和のつどい

　札幌市と札幌市教委は十一日、教育文化会館で「札幌市平和のつどい」を開催した。小中学生から募集した「平和へのメッセージ」優秀作品に選ばれた児童生徒四人を表彰＝写真＝。児童生徒五人が札幌市平和訪問団として沖縄県を訪れたことを報告したほか、小野崎浅治氏による被爆体験講話などを通して、平和の在り方について考えた。

　平成四年に平和都市宣言をした札幌市では、二十年度から八月を「平和月間」に設定。平和な世界の実現のために自分ができることを考えようと「平和のつどい」を開いている。

　冒頭、板垣昭彦副市長があいさつ。核兵器の廃絶や世界平和の実現について市民とともに考えていくため、「平和へのメッセージ」募集事業や被爆体験講話など取組を行っていることを紹介し、「今回参加した皆さんが平和の尊さを認識し、世界平和について思いを巡らせてほしい」と呼びかけた。

　続いて、「平和へのメッセージ」の優秀作品に選ばれた小中学生四人と入選作品に選ばれた小中学生十六人を表彰。児童生徒五人が札幌市平和訪問団として沖縄県を訪れたことも報告した。このうち、札幌市立大谷地東小学校五年生の石川富晴君は「平和であることがいかに大切であるかが分かった。戦争経験者が少なくなっていく中で、私たちが未来につなげていかなければならない」と訴えた。

　道教育大学附属札幌中学校三年生の柿澤俊太朗君は、ひめゆり平和祈念資料館などを訪れたことを紹介し、「安心して暮らせる当たり前の日常は、過去のたくさんの犠牲と先人たちの思いやりや愛情によってできたバトンだと思う。戦争は二度と繰り返してはいけないという思いで平和のバトンを守り、つなげていきたい」と誓った。

　このあと、小野崎浅治氏による被爆体験講話を行ったほか、高校生による戦争体験談朗読や、「平和へのメッセージ」の合唱曲を歌った。

(市町村 2015-08-13付)