カリキュラム・マネジメント　教頭・副校長の役割重要　全国高校教頭・副校長会大会

（関係団体 2015-08-12付）

全国高校教頭・副校長会研究大会―講話

　第五十四回全国高校教頭・副校長会総会・研究協議大会（六・七日、札幌市教育文化会館ほか）初日には、文部科学省初等中等教育局主任視学官の清原洋一氏が「新しい時代の教育」と題して講話した＝写真＝。各学校においてカリキュラム・マネジメントを進めるために、教頭・副校長の役割は重要と指摘し、その活躍に期待を寄せた。

　清原氏は、①高校教育改革②教育課程の改善③チーム学校④教育委員会制度⑤教員の資質能力の向上―の五点について、国の動向などを説明した。

　このうち、②では、中央教育審議会への諮問「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」の内容にふれ、「“アクティブ・ラーニング”は、単なる手法などではなく、“課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習”。自分で課題を生み出し、その解決に向け、ほかの人と協働しながら高めていく学習をもっと行おうということがポイント」と述べた。

　学習指導要領の理念を実現するための各学校におけるカリキュラム・マネジメントを重視する観点から、「学習指導要領をベースにしながら、生徒の特徴や地域の特性、学科の特性などを加味して、学校で教育課程を編成する。それをいかに効果的に、学校を挙げて取り組めるか。管理職には、そこが特に求められる。リーダーシップは必要だが、大事なのは、学校全体で教員が生きがいをもってそれに取り組める状況をつくれるかということ」と指摘し、「そこで鍵を握っているのが教頭・副校長。その役割は大きい」と期待を寄せた。

　③では、校長のリーダーシップのもと、教職員や様々な専門スタッフがチームとして適切に役割分担する「チーム学校」の実現、⑤では、主体的・協働的な学びを構築するための教員の力量を向上する研修などについて説明した。

　さらに、「社会の変化に対応し、どんな困難にも意欲的に立ち向かえる、生きがいをもって生きられるような人材をいかに育てられるかは、皆さんにかかっている。教育の発展・充実に尽力いただきたい」と求めた。

(関係団体 2015-08-12付)