会員相互の情報共有密に 道特長会夏季研究協議会・五十嵐会長あいさつ概要(関係団体 2015-08-13付)
道特長会夏季研究協議会・五十嵐会長あいさつ
道特別支援学校長会夏季研究協議会(十日、札幌市立北翔養護学校)における、五十嵐利裕会長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。
人事に関して、先に二十八年度の公立学校教員採用候補者選考検査の志願状況が発表され、八日から本日まで二次選考が行われている。発表では、特別支援学校の志願者は五百十五人で、併願者は四百三十七人とのこと。併願受検の成果も検証しなければならないと思うが、特別支援学校においては、一部の免許教科のバランスに難があることから、バランスの改善につながる採用を期待したい。
学校経営にかかる動向では、七月二十七日に、文部科学省から小・中学校を対象とした調査をもとに、「学校現場における業務改善のためのガイドライン」が公表された。
これは、教員が子どもと向き合える時間を確保し、教員一人ひとりがもっている力を高め、発揮できる環境を整えていくため、各教育委員会における学校現場の業務改善に向けた支援に資するために作成されたものである。
調査では、副校長・教頭の管理職と教諭の負担感について、「国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応」がともに一番で、実感として分かると思う。さらに、管理職では、「学校徴収金に関する業務(未納者への対応)」「保護者・地域からの要望・苦情等への対応」などが上位となっている。
業務改善の基本的な考え方と改善の方向性では、「校長のリーダーシップによる学校の組織的マネジメント」など、大きく五項目で示されている。すでに各学校では、効率的・効果的な学校経営について、継続的に取り組んでいるが、ガイドラインが示すように、道教委の取組を踏まえながら、学校として、さらなる業務改善が求められている。
なお、本ガイドラインは「教員としての本来の職務を着実に遂行していくために」という視点が中心だが、学校の業務改善を考えるときに、事務職員の業務改善も大変重要と考えている。総務・財務事務に加えて、学校運営に関する事務についても積極的に担っていくことが期待されているが、学校事務の業務に関する課題もあることから、道教委と十分な連携のもとに進めていきたい。
最後に、学校経営にかかる危機管理について、本年度になってからも、特別支援学校において、給食への異物混入や教職員の交通違反、服務規律に関する事故が発生している。特に、教職員の不適切な言動によって学校の信頼を損なう事態もあった。障害者差別解消法が来年度に施行されることを控え、本校では障害者虐待防止法について研修を行ったが、心理的虐待として、「著しい暴言や拒絶的な言動や態度などで精神的苦痛を与えること」が明確に示されている。
信頼される学校づくりを進める上で、特別支援学校に勤めるものとして、あらためてすべての教職員が児童生徒の個性と人格を尊重し、保護者や関係者の気持ちに寄り添うことの大切さを認識しなければならない。
この件については、支部長会議で報告いただき、その後、全会員で情報を共有する。
また、いまだに服務規律にかかる事故があるということと、事故後の対応に時間がかかっていることも問題である。局・本庁との速やかなホウ・レン・ソウが必要である。この事故後の対応については、特別支援教育課長から校長会に対して、強く注意喚起の依頼を受けたところであり、十分に心していただきたい。
事故とするかどうか悩む場合なども、ぜひ、支部内や事務局とのつながりを活用していただきたい。
会議のたびに伝えているが、管理職の大幅交代期に当たり、会員個々の経営実践等の情報、国や道の教育の動向、本道の特別支援教育の課題解決に向けた思いなどの交流、共有を組織としてしっかりと取り組みたい。会員一人ひとりが、各支部や障がい種別などで情報共有に努めていただくようお願いする。
(関係団体 2015-08-13付)
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