ビオトープの活用学ぶ　札幌市生活・総合学習教育連盟　夏季セミナーでフィールドワークなど

（関係団体 2015-08-18付）

札幌市生活科・総合的学習教育連盟が夏季セミナー

　札幌市生活科・総合的な学習教育連盟（礒島年成委員長）は十日、札幌市立幌北小学校で夏季セミナーを開催した＝写真＝。市内および近郊の教職員約三十人が参加。講義やフィールドワークを通して、環境教育について学んだ。

　研修テーマは「アウトドア環境教育～身近な自然やビオトープを使った学習づくり」。札幌市環境プラザとの共催で開催した。

　はじめにＮＰＯ法人当別エコロジカルコミュニティ代表の山本幹彦氏が体験学習について講義。山本氏は、子どもたちには、①言語能力②論理的―数学的能力③空間能力④身体―運動能力⑤音感能力⑥人間関係形成能力⑦自己観察・管理能力⑧自然との共生能力―の八つの個性があることを示し、一人ひとりの個性をみて授業を組み立てる必要があると強調。ビオトープを活用し、子どもたちが主体的に学ぶ方策について説明した。

　続いて、フィールドワークでは、身近な自然体験として同校のビオトープを活用。池の近くなど気に入った場所を使い、俳句を詠んだほか、白と黒のものを分類するなど理科だけではなく、国語や英語などと関連させた学びの広がりを例示した。

　山本氏は、フィールドワークを通して見つけた鳥や虫など、なりたい生物について質問。食物連鎖などで全員のなりたい生物が網の目のようにつながることを示し、「一つの生物が絶滅の危機になってしまうと生態系のバランスがくずれてしまう」とビオトープを活用した指導方法の一つを説明した。

　グループワークでは、「どんな授業ができるだろうか」をテーマに協議。班ごとの発表では「生物や自然がつながっていることを子どもたちに学ばせるような授業を展開したい」と案を出すなど今後の環境教育に向け、考えを交流した。

(関係団体 2015-08-18付)