道高校長協会等が道教委に要望　教員加配の一層の拡充を　２４日に懇談会開き意見交換

（関係団体 2015-08-19付）

　道高校長協会（富田敏明会長）、道高校教頭・副校長会（家近昭彦会長）、道公立学校事務長会（永井進会長）は、道教委に対し、『二十八年度北海道文教施策に関する要望書』を提出した。「適正かつ円滑な学校運営とさらなる保護者負担軽減のため、学校運営費の増額」「多様な教科・科目を設定した教育課程を編成実施するための教員加配等の一層の拡充」「各学校の規定等に部活動指導を校務として定めることができるよう、道立学校管理規則に部活動を位置付ける」などを重点要望事項に掲げた。道教委と道高校長協会などは、二十四日に教育懇談会を開き、要望事項について意見交換する予定。

　要望内容は、①道教委として、十分配慮するよう求める事項②道教委として、早期実現を図ることを求める事項③国に対して早期実現を要望するよう求める事項―の大きく三点。

　①の要望事項は十二項目。重点要望事項をみると、公立高校配置計画にかかわり、「再編・統合に当たっては、当該校の準備期間を確保するため、教員の定数や人事異動、予算措置等について十分配慮する」ことを掲げた。

　また、「道立学校運営支援室および教職員事務センターの業務の集約について、具体的な達成状況を数値化するなど、業務量と事務職員の配置数が適切であるか検証し、学校事務の効率化を推進する」「週休日等の機械警備全面実施について、課題を把握し、特に、週休日等の学校個別の課題に対応するなど、安全管理を徹底する」ことなども挙げた。

　②では、十三項目にわたって要望した。重点要望事項のうち、施設・設備の整備充実にかかわって、「暴風雪等で孤立し、一般的な通信手段が断たれた場合でも使用可能な自然災害時の通信手段の確保、指定避難所が機能するために必要な非常用物資等の備蓄・整備推進について、市町村への働きかけと適切な対策を講じる」ことを求めた。

　また、「適正かつ円滑な学校運営とさらなる保護者負担軽減のため、学校運営費の増額を図るとともに、学校・学科の実態や特色に即した課題研究等、教育活動の予算措置に配慮する」ことを要望。

　「生徒一人ひとりの特性や地域のニーズ等に応じた選択履修ができるよう、多様な教科・科目を設定した教育課程を編成実施するための教員加配等の一層の拡充」など、教職員配置の改善も挙げた。

　研修の充実強化のため、「アクティブ・ラーニングの研修充実」など、学力向上を推進する研修を盛り込んだ。

　生徒の心の健康管理のため、「学校の実情に応じて、スクールカウンセラーの拡充やスクールソーシャルワーカーの派遣および関係専門機関との支援体制の構築を図る」ことを要望。

　時間外勤務の取扱いにかかわり、変形労働時間については、「一ヵ月を超える割り振りや、対象業務を拡大するなど、学校現場の実態に即した柔軟な対応の検討」を求めた。

　また、部活動について、「学習指導要領に部活動の位置付けについて示されたことを踏まえ、各学校の規定等に部活動指導を校務として定めることができるよう、道立学校管理規則に部活動を位置付ける」ことを挙げた。

　③では、七項目を要望。重点要望には、学級編制の標準の改善や管理職の待遇改善を挙げた。

　道教委と道高校長協会など三団体は、二十四日に二十八年度道文教施策要望にかかる教育懇談会を開き、要望事項について、関係課と意見交換する予定。

(関係団体 2015-08-19付)