未来見据えた計画に　道教委が宗谷管内高校配置計画検討協

（道・道教委 2015-08-17付）

公立高校配置計画地域別検討協議会宗谷会場

　【稚内発】道教委は七月下旬、稚内総合文化センターで第二回公立高校配置計画地域別検討協議会宗谷会場を開催した＝写真＝。二十八～三十年度の配置計画案などについて協議。参加者からは、「過去ではなく、未来の子どもたちの進路の実態に沿った計画を」「高校の存立が、町の人口にも大きく関係するため、そのことも踏まえてほしい」などと要望が挙がった。

　市町村教委や中学校、高校、ＰＴＡ関係者など約三十人が参加した。

　協議会では、全体会に先立ちＰＴＡ分科会を実施。三十年度までの配置計画案や管内の高校の状況などについて説明し、保護者からの目線に立った意見を求めた。

　全体会では、はじめに岡村眞規子宗谷教育局長があいさつ。公表した二十八～三十年度の配置計画案やその後の四年間の見通しについて、「本学区において今後検討すべき事項などについて意見交換していきたい」と参加者の協力を要請。その上で、「本道の教育水準の維持向上と活力ある教育活動を展開する観点に立ち、高校配置や新しいタイプの高校づくりを進めていきたい」と呼びかけた。

　このあと、新しい高校づくり推進室の五十嵐隆夫主査が、配置計画案や本道における特色ある高校づくり、奨学給付金などについて説明した。

　協議では、稚内市教委の表純一教育長が、稚内高校の間口について質疑。同校では、二十七年度の入学者選抜の欠員などを踏まえ、普通科四学級から一学級減が措置され、二十八年度以降の計画案でも三学級が維持されていることに対し、「稚内高は全学科含め定員二百人で、市内の私立高校の定員と合わせると二百九十人。しかし、中卒者の推移は三百人を超える年もあり、市外の高校に進む生徒の保護者に負担を強いる結果になった。再度見直してほしい」と指摘した。

　一方、新しい高校づくり推進室の松本邦由参事は、「中卒者の推移に加え、これまでの市内の中学生は学区外への流出が多く、この進路動向なども踏まえ、二十八年度以降もこのままの学級数を維持した」と計画の考え方を説明した。

(道・道教委 2015-08-17付)