ネイパル森が長期休業中の教員を受入　子どもを学ぶ良い機会に　志賀教諭（留寿都村留寿都中）が参加

（道・道教委 2015-08-17付）

ネイパル森が長期休業中教員の研修受入

　【函館発】ネイパル森は、四日から四日間、同所で長期休業中の教員を受け入れた。留寿都村立留寿都中学校（廣澤信弘校長）から志賀光津博教諭が参加し、主催事業「わくわくサマーキャンプ」への運営支援を行いながら、参加者に対する自然体験や生活体験など、体験活動の手法や安全対策などについて理解を深めた。

　道立社会教育施設における長期休業中の教員受入は、本道の子どもたちが抱えるいじめ・不登校や心の健康問題の増加、コミュニケーション能力の低下などの様々な課題への対応のため、学校の外に視野を広げ、児童生徒の実態等に応じた適切な教育活動の充実に資することをねらいとして、ネイパル森など青少年体験活動支援施設のほか、道立図書館や美術館などで実施している。

　サマーキャンプは五～七日に実施し、渡島管内を中心に小学四～六年生の四十人が参加。志賀教諭は、サマーキャンプ前日から打ち合わせや準備、運営にかかわった。各プログラムや野外炊事などの場面では、参加者に積極的に声をかけながら活動を支援した。

　特に、メーンプログラムの大沼一周サイクリングでは、二十四㌔㍍の行程を参加者とともにペダルをこぎ、安全確保や体調管理を行った。また、サイクリングの途中で実施したロープや安全器具を使った木登り体験の「ツリークライミング」では、ロープの使い方に戸惑う参加者に、手の位置やロープの握り方などをアドバイスするとともに、励ましの声をかけていた＝写真＝。

　四日間の研修を終えて志賀教諭は「参加した子どもたちはみんなしっかりしており、場面ごとに指示をしなくても、時間の管理を含めて自分たちで行動できていた」と、予想以上に小学生が主体的に行動している様子に感心していた。活動については、「自転車で大沼一周をやり遂げたときに、参加者全体に一体感があった」とダイナミックな野外活動の意義を実感していた。

　その上で、「今回の研修を通して、子どもたちの安全管理を含めて事業を運営するノウハウを学ぶことができた。今後の学校行事などで生かしたい」と述べた。

　ネイパル森の阿部眞次所長は「学校と異なる場面で、子どもたちについて学ぶ機会になったのでは。現職の教員が事業運営にかかわることで施設にとっても良い刺激を受けることができた。今後も積極的に教員研修の受入を行っていきたい」と、今回の取組の手応えを語っていた。

(道・道教委 2015-08-17付)