２７年３月新規高卒未就職者状況（道まとめ、６月末現在）　非正規雇用者が４８％に　「何もしていない」３・２ポイント増

（道・道教委 2015-08-13付）

　道は、二十七年三月新規高卒未就職者に関する状況（六月末現在）をまとめた。未就職者のうち、非正規雇用者は四七・七％で、対前年比五・八ポイント増加している一方、正規雇用者は一三・四％で、二・四ポイント減少した。「何もしていない」は二三・二％で、三・二ポイント増加。「自分が何をしたいのかはっきりしない」と回答した未就職者は七・八ポイント増の四二・四％だった。道では、今後、道教委等を通じて、学校から未就職者に対し、ハローワークやジョブカフェの積極的な利用などを促す考え。

　道労働局の発表では、ことし三月新規高卒者の就職内定率（三月末現在）は、前年同期を一・四ポイント上回る九六・八％と高水準。雇用環境の改善がみられる一方、未就職のまま卒業した生徒も依然多くいる。

　道経済部では、毎年、道教委など関係機関の協力を得て、三月に道内公立高校・私立高校・札幌市立高校を卒業した未就職生徒の六月末までの状況を追跡調査しており、今回、六月末現在の調査結果をまとめた。

　まず、三月末の状況をみると、未就職者数は百二十二人減の四百人。そのうち、就職試験を「一度も受けなかった」のは百四十一人、三五・五％で、十八人減少した一方、比率で四・九ポイント増加した。

　未就職者の六月末時点の状況は、回答者三百九十六人のうち、「非正規雇用者として働いている」が百八十九人、四七・七％で、人数は二十九人減少しているものの、比率は五・八ポイント増加。「正規雇用者として働いている」が五十三人、一三・四％で、二十九人、二・四ポイント減少した。「何もしていない」は九十二人、二三・二％で、人数が十二人減少している一方、比率は三・二ポイント上回った。

　「何もしていない」理由としては、「自分が何をしたいのかはっきりしない」が四二・四％と七・八ポイント増加。また、「希望する就職先がない」が六・九ポイント減の二三・九％、「家庭の事情のため」が二・九ポイント増の八・七％。

　正規雇用者等を除く未就職者の進路希望は、「就職（正規雇用）を希望している」が六〇・五％と、〇・八ポイント増加した。

　学校の就職支援は、「未就職者や保護者と電話等による状況確認や進路相談」が六・一ポイント増の六七・三％、「ハローワークやジョブカフェ北海道等が行う支援の情報提供」が三・〇ポイント増の九・九％などだった。

　前年と比べて三月末の未就職者数は減少したものの、六月末時点で、回答者数三百九十六人から正規雇用者五十三人、非正規雇用者百八十九人、進学一人を除く未就職者数は百五十三人。また、「何もしていない」「自分が何をしたいのかはっきりしない」と回答した未就職者の比率が増加している。

　そこで、道経済部では、今後、道教委や道学事課、札幌市を通して、学校から未就職者に対し、ハローワークやジョブカフェの積極的な利用や、職業意識の醸成に向け地域若者サポートステーションの活用などを促すよう依頼していく考え。

　また、正規雇用者の比率が減少し、非正規雇用者が増えている実態に対し、正社員化の促進や非正規労働者の処遇改善を行うため、企業に対する普及啓発などに取り組んでいく。

(道・道教委 2015-08-13付)