道教育推進会議が第5期最後の会合 3項目が「やや遅れ」に 26年度の報告書案を審議
(道・道教委 2015-08-12付)

道教育推進会議
道教育推進会議

道教育推進会議が第5期最後の会合

 道教委が設置する道教育推進会議(小内透委員長)は十日、道庁別館で第五期第八回会議を開いた=写真=。第五期最後の会議で、『二十六年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書(案)』について審議した。十三の基本方向のもと、四十の施策項目について「計画どおり・概ね計画どおり・やや遅れ・遅れ」の四段階で評価。基本方向のうち、「やや遅れ」は「心身の健やかな成長を促す教育の推進」など三つだった。報告書は八月末の教育委員会会議で決定し、九月の文教委員会で報告する。

 教育推進会議は、今後の道における教育推進上の理念や方向性等について検討し、本道教育の推進に資するために設置。道教委は各種施策の計画的な推進のため、毎年度、活動状況を点検・評価しており、その客観性を確保するため、同会議から意見を聴取してきた。

 最後の会議となる第八回会合では、「二十六年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書(案)」について審議した。

 報告書案は第一章「教育委員会の活動状況」と第二章「施策の推進状況」、資料編からなり、第二章では、「生きる知恵につながる確かな学力を育み、自立した生き方を支える教育の推進」「ビジョンの推進に向けた体制づくり」など十三の基本方向のもと、四十の施策項目について評価。

 指標の状況と、PDCAからなる施策の推進状況から「計画どおり・概ね計画どおり・やや遅れ・遅れ」の四段階で総括評価した。

 十三の基本方向のうち、「計画どおり」が四つ、「概ね計画どおり」が六つ、「やや遅れ」が三つ、「遅れ」はゼロだった。

 「やや遅れ」は、「生きる知恵につながる確かな学力を育み、自立した生き方を支える教育の推進」「豊かな人間性と感性を育む教育の推進」「心身の健やかな成長を促す教育の推進」。

 また、全国学力・学習状況調査の平均正答率は、改善の傾向がみられる一方、正答数の少ない児童生徒の割合が全国と比べて高いなど、努力が必要であることを提示。不登校の児童生徒が依然として四千五百人を超える状況が続いていること、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の体力合計点は依然として小・中学校とも全国平均を下回っていることも課題に挙げた。

 このほか、重点点検評価項目としている「コミュニティ・スクールの導入促進」については、コミュニティ・スクールに関するアンケート結果や先進事例を分析。コミュニティ・スクール導入の成果への期待を高め、不要感を取り除くことなどを今後の方向性とした。

 同会議では委員から「地域の人とともに義務教育九年間を見通したコミュニティ・スクールをつくる必要がある」などの意見が出された。

 最後に、山本広海教育部長が「点検評価を通じて計画の進捗状況を検証し、施策の効果や課題を明らかにしながら、子どもたちがふるさと北海道に誇りをもち、その未来を支えていける力を培うことができるよう、スピード感をもって全力で取り組んでいきたい」と述べた。

 報告書は二十六日の教育委員会会議での議決を経て、九月の文教委員会で報告する。

(道・道教委 2015-08-12付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委が道徳教育推進教師等研究協議会 考える道徳へ質的転換を 元文科事務次官・銭谷氏が講演

道徳研究協議会  道教委は十二日、さっぽろ芸術文化の館(ニトリ文化ホール)で二十七年度道道徳教育推進教師等研究協議会を開催した=写真=。小・中学校、特別支援学校の道徳教育推進教師、PTA、市町村教委職員など...

(2015-08-17)  全て読む

27年3月新規高卒未就職者状況(道まとめ、6月末現在) 非正規雇用者が48%に 「何もしていない」3・2ポイント増

 道は、二十七年三月新規高卒未就職者に関する状況(六月末現在)をまとめた。未就職者のうち、非正規雇用者は四七・七%で、対前年比五・八ポイント増加している一方、正規雇用者は一三・四%で、二・四...

(2015-08-13)  全て読む

道教委がメディカルキャンプセミナー 医学部進学へ意識高める 4日間にわたり高校生64人が研修

メディカルキャンプセミナー  道教委は十日からきょう十三日まで、二十七年度メディカルキャンプセミナーを開催している=写真=。医学部進学を目指す高校二年生六十四人が参加。このうち初日は、札幌医科大学で講演、体験実習を実施...

(2015-08-13)  全て読む

中高一貫の方針等で意見 道教委が桧山管内高校配置計画検討協

高校配置計画協議会  【江差発】道教委は七月下旬、桧山合同庁舎で第二回公立高校配置計画地域別検討協議会桧山学区を開催した=写真=。地方創生の観点から見た高校配置の考え方、中高一貫教育に関する道教委の方針、高校に...

(2015-08-12)  全て読む

道教委が生涯学習実践支援に着手 学習成果を地域で生かす 支援などの在り方を手引書に

 道教委の「生涯学習に関する住民の意識調査」によると、「生涯学習を行っている」と答えた道民が増加している。学習活動が一人ひとりの生きがいづくりや自己実現に役立っている一方、「学習成果をまちづ...

(2015-08-12)  全て読む

道小・道中・道公教と道教委の文教施策懇談会 柴田教育長のあいさつ概要

文教施策、柴田教育長  七日に道庁別館で開かれた道小学校長会、道中学校長会、道公立学校教頭会と道教委による二十七年度文教施策懇談会における柴田達夫教育長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。  六月一日付で...

(2015-08-12)  全て読む

キャンパス校が重要に 道教委が空知管内高校配置計画検討協

空知局高校配置計画検討協  【岩見沢発】道教委は七月下旬、空知管内の二会場で二十七年度第二回公立高校配置計画地域別検討協議会を開催した。岩見沢市民文化センターで南学区、滝川市内の文化センターでは北学区の検討協議会をそ...

(2015-08-11)  全て読む

道教委が集団カウンセリング研開催 中1ギャップ等解消へ研鑚 ピア・サポートプログラム体験

集団カウンセリング研修会  道教委は六日、札幌市内道第二水産ビルで二十七年度第一回「中一ギャップ問題未然防止事業」および「高校生ステップアップ・プログラム」集団カウンセリング研修会を開催した=写真=。両事業の拠点校や...

(2015-08-11)  全て読む

活用事例集作成協力校など指定 幼・小・中・高11校と安平町 発達障がい支援モデル事業

 道教委は発達障がい支援モデル事業における『校内研修プログラム活用事例集』を作成する協力校・地域を決定した。稚内市立稚内港小学校など十一校と安平町を指定。前年度作成した「校内研修プログラム」...

(2015-08-10)  全て読む

校務支援システム活用で道教委 教材研究等の時間を創出 学校改善研修会開く

校務支援システム  道教委は四日、札幌国際ビルで「道公立学校校務支援システムを活用した学校改善研修会」を開いた=写真=。先進地の事例をもとに、システム導入による校務効率化によって、「短縮した時間を教材研究や子...

(2015-08-07)  全て読む