道教委が道徳教育推進教師等研究協議会 推進教師の取組を共有 パネルディスカッション行う(道・道教委 2015-08-18付)
道徳教育推進教師等研究協議会パネルディスカッション
道教委の二十七年度道道徳教育推進教師等研究協議会(十二日、さっぽろ芸術文化の館)では、「道徳教育の充実に向けた道徳教育推進教師の取組」をテーマにパネルディスカッションが行われた=写真=。パネラーに道徳教育推進教師の金井譲教諭(岩見沢市立南小)、福田由美子教諭(釧路市立釧路小)、栃木直子教諭(乙部町立乙部中)を迎え、文部科学省初等中等教育局教育課程課の澤田浩一教科調査官が助言者、道教委義務教育課の行徳義朗主査がコーディネーターを務めた。
岩見沢南小の金井教諭は、道徳教育の全校体制の構築のため、校内組織に推進チームを位置付けたこと、道徳教育推進教師が年間指導計画や学習指導案などのデータを管理していることを報告。推進チームは低・中・高学年の各ブロックに組織し、ブロックごとに教材研究や道徳の時間の指導の在り方についてミニ研修を行っていると発表した。
全教育活動における道徳教育の推進については、基本的な生活習慣、学習習慣の確立を目指し、発達段階を踏まえた「学習のための十の約束」の策定、全児童対象の自己評価などに取り組んでいることを示した。
また、道徳の時間では、展開後半で教材から離れて自己と向き合う時間を確保し、道徳的価値の自覚を深めていると話し、「問題解決的な学習や体験的な学習の在り方について研究を進めている」「家庭や地域との連携も大切であり、〝私たちの道徳〟の家庭書き込み欄を活用したり、生活リズムチェックシートを使っている」と実践紹介した。
釧路小の福田教諭は、職員室内に「道徳用教材教具の棚」の設置、「道徳教育推進研修だより」の発行、教材教具の活用のミニ研修などを行っていると発表した。
児童の姿の見取りと評価の工夫では、年間三回の「道徳アンケート」を実施していること、ワークシートを蓄積し児童の心の変容を把握していること、全学級で「道徳コーナー」を設けて日常の学習の軌跡を確認していることを提示。「発問構成や心が響き合う活動、自分ごととして考える場面という共通の視点を掲げて授業参観を行った」「模擬授業や板書の工夫などについて話し合うワークショップ型の校内研修も進めている」と述べた。
乙部中の栃木教諭は、重点目標や年間指導計画を見直したことを説明。学習指導要領の一部改正を踏まえて、内容項目を修正したほか、発問の工夫、『私たちの道徳』の効果的な活用、各教科等との関連を図ったことを紹介した。
今後、道徳教育推進教師として取り組む展望について、金井教諭は、学校のチーム力の大切さを話し、「道徳教育により学校課題をどう解決していくか考えたい」と強調。
福田教諭は「釧路小の実践を全道に発信したい」と述べ、九月十七~十八日に開く第五十一回全国小学校道徳教育研究大会・第四十九回全日本中学校道徳教育研究大会・第五十回北海道道徳教育研究大会北海道釧路大会への参加を呼びかけた。
栃木教諭は、三十一年度から中学校で全面実施する学習指導要領に向けて、実践的研修を積む意気込みを語り、「家庭との連携を強化したい」と話していた。
最後に、澤田教科調査官は「道徳教育推進の全校体制の構築のため、校長のリーダーシップが求められている。学校の実情を踏まえ、重点目標を明示してほしい」「一人ひとりの子どもの心の動きを見取るため、協働体制で取り組むことで生徒理解にもつながる」「道徳の授業では先生の持ち味を出して、柔軟に行って」とアドバイスした。
(道・道教委 2015-08-18付)
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