道教委が第２回特別支援学校配置計画案説明会道南圏　上磯高活用案―来年６月にも学科示す　職業学科の入選方法も検討

（道・道教委 2015-08-19付）

特別支援学校配置計画案説明会（道南圏）

　【函館発】道教委は十日、渡島合同庁舎で二十八年度公立特別支援学校配置計画案にかかる第二回説明会（道南圏）を開催した。先に開かれた第一回説明会で出された意見等に対する考え方や、知的障害特別支援学校高等部（職業学科設置校）を二十九年度に上磯高校の空き教室を活用して新設する検討状況を説明した＝写真＝。

　説明会には、特別支援学校・特別支援学級に在籍する児童生徒の保護者、障がい者団体等関係者、市町村関係者、学校関係者など約六十人が参加した。

　道教委は、七月の第一回説明会（道南圏）で聴取した様々な意見等に対する考え方を説明。設置場所や設置方法については、二十九年度の二間口確保に当たり、施設規模や圏域内の学校配置、函館市および近郊からの公共交通機関による通学の可否等を総合的に勘案し、上磯高の空き教室を活用した間口整備を検討しているとした。

　また、寄宿舎の設置については予定はなく、今後の学級増に対する対応において寄宿舎のニーズも見極めながら、圏域内でバランスを考慮した配置を検討していくとした。

　一方、学科・教育内容に関しては、九月に示す配置計画で設置場所を決定したあと、周辺の高等支援学校関係者、地元の障がい者団体などで構成する検討チーム会議を開催し、検討し、来年六月に設置学科案を示すとした。

　さらに、職業学科の入学者選考については、来年度から「比軽・比重」を解消した入選とする予定とし、現在ワーキンググループで入選等の方法を検討している状況を説明。ことし九月には内容を示すことを目指すとした。

　道教委の説明後、質疑が行われた。出席者からは、知的障害特別支援学校高等部（職業学科設置校）を、あらためて函館市内での設置を求める声や、寄宿舎の設置を求める意見が出されていた。

　また、森町、八雲町、長万部町の北渡島地域からは、国立八雲病院の閉鎖に伴う八雲養護学校の将来についての質問が出され、八雲病院が機能移転した場合であっても、北渡島地区における高等支援学校存続を望む声が挙がった。

　この日の説明会は、道教委の特別支援教育課と渡島教育局が運営に当たった。小原直哉学校教育局特別支援教育課長は、説明会を重ねる中で、「机上で考えているだけではなく、それぞれの地域、個々の考えを聞き、情報収集していかなければならない。本日の意見、要望を直近のもの、長いスパンで考えていくものに整理をさせていただき、九月に成案が得られるよう努めていく」と答えていた。

(道・道教委 2015-08-19付)