道研ミドルリーダー養成Ａ研修講座開く　「チーム力」「総合力」を

（道・道教委 2015-08-21付）

道研ミドルリーダー養成Ａ研修講座

　道立教育研究所は八月上旬の三日間、同所でミドルリーダー養成Ａ研修講座を開催した。今後、各管内において、広域的に活躍が期待される小・中・高・特別支援学校の教員二十七人が参加。基調講義、講義、演習を通して、資質・能力の向上を図った。

　主なマネジメントの基本について理解を図り、学校運営に主体的にかかわりながら同僚教員と協働して、適切に教育課程を編成・実施するとともに、教育活動を改善・充実できる能力の向上を図ることを目的に開催。小・中・高・特別支援学校の教員二十七人が参加した。

　初日の開講式＝写真＝では、鈴木淳企画・研修部長が同講座の趣旨を説明するとともに、「チーム力」「総合力」の二つのキーワードからミドルリーダーとしての役割に期待した。講座の趣旨について、①各学校で中核と期待される教員のより一層のステップアップの場の提供②学校運営への参画意識の高揚―の二点を提示し、三日間の研修講座の中で、多くの情報を収集するよう期待した。

　ミドルリーダーの教員に期待することとして、「チーム力」については、国の「チーム学校」に関し、中央教育審議会答申などにふれながら、「チーム力をどう発揮するかという視点をもっていただきたい」と要請した。

　また、道教委が二十四年度から実施している学校力向上に関する総合実践事業の指定校が取り組む四領域「教育課程」「家庭・地域との連携」「人材育成」「学校マネジメント」について、「三日間の講座のコマに、四つの領域にかかわる研修がある」と説明し、「チーム力の視点から、情報を収集し、学校で一体となって取り組み、その中心的な役割を担っていただければ」と求めた。

　「総合力」では、同講座の研修で高めてほしい力として、教育課程編成力、ファシリテート力、危機管理能力、コミュニケーション力、文書事務能力などを挙げ、基調講義、講義、演習を通して、「求められる力を、一つ一つ自身を振り返りながら、もち帰ってほしい」と述べた。

　さらに、国のスピード感のある様々な教育改革について、「その流れを感じる力も総合力の一つ」とし、学習指導要領の改訂のイメージ図を示しながら、「それぞれが抱えている課題を、この研修で一つでも多く解決していただきたい」と呼びかけた。

　このあと、国士舘大学の北神正行教授が「ミドルリーダーに求められるミドル・アップダウン・マネジメントの基本」をテーマに、基調講義。ミドル・アップダウン・マネジメントの在り方とミドルリーダーの役割について説明・解説した。

　続いて、講義「本道の学校教育の現状と課題」、小・中学校、高校に分かれ講義・演習「適切な教育課程の編成・実施」を行った。

　二日目は、小・中学校、高校に分かれ、講義・演習「校内研修におけるファシリテーター」や、小樽市立稲穂小・堀智行教頭による「学校力向上に関する取組の実際」をテーマとした実践発表などを展開した。

　三日目は、「教職員間のコミュニケーション」、「文書実務」などについて講義・演習。最後に、研修成果を活用・普及するため、三日間の研修を振り返り、交流した。

(道・道教委 2015-08-21付)