函館市小・中校長会が教育経営研　日常の授業こそ大切に　渡島局・辻局長が講演

（関係団体 2015-08-27付）

函館市小中学校長会が教育経営研

　【函館発】函館市小学校長会（八木裕会長）と函館市中学校長会（高橋登会長）は八月上旬、函館市勤労者福祉センターで教育経営研修会を開いた。小学校長会から四十四人、中学校長会から二十八人の計七十二人が参加。参加者は、渡島教育局の辻俊行局長＝写真＝の講演を通して、今後の学校経営充実に向け研鑚を深めた。

　市内の小・中学校長が、職能向上を目指した研修を受講することで、学校経営の一層の充実を図ることを目的に実施した。

　研修は、辻局長が「渡島管内の教育の現状と課題」と題して講話。学習指導要領について、本道の課題などを、資料を示しながら説明した。

　全国学力・学習状況調査の位置付けについて、学習指導要領に基づいた指導の質や結果を検証する目安であることを示した。

　これを踏まえ、全国学力・学習状況調査に関しては、平均正答率が全国平均を下回る状態が続いており、下位層が多いことなどを課題として挙げた。

　また、本道の教育風土にふれながら、校長・教頭の職務において、「校長は校務をつかさどり、学校運営上のすべての責任を負っている」と指摘し、現在求められている「学校力」については、「学校教育における課題や、教員一人ひとりの資質能力に過度に依存しないチームをつくることが大事」と強調した。

　チーム学校の実現のためには、学校内の仕事の「再定義」が必要とし、「学校運営を成立させるために必要な要素を洗い出し、全職員が共有し分担する意識を醸成していくことが必要」と話し、「公開授業のような〝ごちそう授業〟ではなく、〝ご飯とみそ汁授業〟をして、日常の授業をしっかりすることが重要」と呼びかけた。

　最後に、髙橋会長があいさつ。「時代の流れにつれて、地域も保護者も学校に対する期待が変わってきている。学校の力量を伸ばし、子どもたちの輝く未来につながることを期待している」と話していた。

(関係団体 2015-08-27付)