札私幼が幼児教育セミナー開く　より良い保育のために　大妻女子大・岡教授が講演

（関係団体 2015-09-01付）

札私幼が幼児教育セミナー

　一般社団法人札幌市私立幼稚園連合会（前田元照会長）は八月二十五日、かでる２・７で幼児教育セミナーを開催した＝写真＝。大妻女子大学の岡健教授が「保護者と向き合う、保育を伝える」と題して講演。約百十人の参加者はより良い保育を行うため、保護者の子育てに対する思いや子どもとの向き合い方などを学んだ。

　冒頭、前田会長があいさつ。「二学期は発表会や遠足など様々な行事があり、子どもたちの主体性や想像力を養う大切な学期」と述べたほか、「保護者の気持ちに寄り添い、自分の保育観をしっかり伝えられるよう、講演に臨んでほしい」と呼びかけた。

　続いて、岡教授が「保護者と向き合う、保育を伝える」と題して講演。岡教授は、今求められる子育ての支援について、子ども・子育て支援法に基づく基本指針に沿って説明した。

　子同士や親同士などを比較してしまい、「将来のために」と子どもを育てる親の傾向を指摘。今のため、大事な時間を過ごすことが本来の姿とし、「子どもが楽しいと思えるものを保護者に伝えていく必要がある」と説明した。

　ＤＶＤ上映では、事例から子どもの食事の際の行動について紹介。子どもがネギを捨てた事例を示し、「好き嫌いなどと決めつけるのではなく、園の環境などいろいろな背景を考え、育てるべき力を考えていくべき」と呼びかけた。

　また、保護者とのやりとりについては、「子どもの行動の記述や感想などを伝える報告型や成果型を用いることが多いが、保護者の悩みや不安などを相談する子育て支援型や互恵型を用いることで、保護者がどう感じたか分かり、子どもの成長を感じ取ることができる」と説明した。

(関係団体 2015-09-01付)