道高校長協会都市立部会が秋季研　学校の在り方など協議　実践発表等通し研鑚積む

（関係団体 2015-08-31付）

道高校長協会都市立部会秋季研

　道高校長協会都市立（市町村立）部会（佐々木高至部会長）は二十六日から二日間、ホテルライフォート札幌で秋季研究協議会を開催した＝写真＝。道内の市町村立高校長三十三人が参加。地域に根ざした高校の在り方や、生徒数確保や教員の資質向上などにおける課題解決について協議したほか、実践発表などを通して研鑚を積んだ。

　開会に当たり、佐々木部会長があいさつ。少子化や生徒の管外流出による生徒数確保、校舎の老朽化の課題を挙げ、「課題解決に向けて知恵を出し合っていかなければならない。地域に根ざした教育課程を実践している市町村立学校の地域の風土を感じて情報交換してほしい」と呼びかけた。

　また、いじめによる自殺や子どもたちが巻き込まれる殺害事件を憂慮し、「家庭・学校・地域が一体となって子どもたちを守らなければいけない。本大会を、地域に根ざした市町村立学校の在り方を考える機会にしてほしい」と求めた。

　このあと、来賓として、道教委の赤間幸人高校教育課長、札幌市教委の引地秀美学校教育部長が祝辞。赤間課長は、人口減少と労働生産性の低迷、グローバル化が進む社会において、「子ども一人ひとりが自らの人生を切り拓き、他者と助け合いながら、幸せな暮らしを営む力が求められている」と指摘。そうした中、学力・体力の向上、いじめの解消などの教育施策、生徒が課題解決に向け主体的に学ぶ授業づくりを進めている道教委の取組を紹介し、「市町村立学校の教育活動の一層の充実に向け支援していきたい」と述べた。

　引地部長は、学校全体で取り組むカリキュラムマネジメントとアクティブ・ラーニングを連動させた学校経営の重要性を指摘。「各地域の特色と教育課題を踏まえ、リーダーシップを発揮してほしい」と学校体制の充実に期待を寄せた。

　このあと、地域に根ざした市町村立学校の在り方に関する研究協議を行い、少子化に伴う適正配置、管外への流出等による生徒数確保の問題について話し合いを行った。

　意見交換では、各校の特色ある教育課程、道内外の生徒募集の工夫、市町村による支援、地域の小・中学校との連携などの取組を関係者が報告。地域の活性化につながる市町村立高校の在り様を議論した。

　このほか、幌加内高校の廣瀬之彦校長が「社会で自立する力の育成～六次産業化に対応した農業教育の展開」について、二日目には、札幌清田高校の鳴海昌江校長が「清田高校グローバルコース十年の現状とこれからの課題」と題して実践発表した。

(関係団体 2015-08-31付)