道教委　２９年度道南に知的障害高等部新設　上磯高空き教室を活用　通学型―９月から学科検討開始

（道・道教委 2015-09-02付）

　道教委は、一日の教育委員会会議で、二十九年度、北斗市に職業学科を設置する知的障害特別支援学校高等部を開校することを決めた。上磯高校の空き教室を活用し、一学年二学級を設置する。本校か分校かは来年六月の配置計画案で示す予定で、九月中に学校関係者やハローワーク職員などからなる新設校検討チーム会議を発足。地域の就労状況に合った職業学科の設置について検討していく。

　道南で職業学科を設置する知的障害特別支援学校高等部は、今金高等養護学校、函館五稜郭支援学校がある。うち、函館五稜郭支援学校は当初、函館五稜郭病院に長期入院中の小・中学生のための学校であったが、二十三年度から軽度の知的障害を対象とする「環境・流通科」一学科の高等部に改めた。

　今後も函館市内から高等部への進学希望者が増加することが予想されるため、二十九年四月に北斗市に新設校を置くことを決めた。地元要望も踏まえ、上磯高の空き教室を改修して活用。特別支援学校職業学科は一学級八人のため、一教室を壁で仕切って二学級とし、実習室や職員室、校長室も設置し体育館は共有する。本年度中に実施設計を行い、来年度から改修工事を進める。ＪＲ清川口駅から徒歩約四分と近距離にあるため、寄宿舎は置かず通学型とする。

　道内にはこれまで、幕別高校の空き教室を活用する中札内高等養護学校幕別分校があり、学校行事や部活動を一緒に行うなど、交流学習を展開。二十八年度にも新得高校の空き教室を活用した高等支援学校（本校）が開校する。

　九月中に学校関係者やハローワーク、地元市町村、道教委職員などからなる新設校検討チーム会議を発足し、地域に適した就労状況から設置学科などを検討。来年六月の配置計画案で学科名と、本校か函館五稜郭支援学校の分校かを示す。

　二十九年度、道南の職業学科を設置する知的障害特別支援学校高等部は、今金高等養護学校の臨時学級が解消され、二学級の新設校が北斗市に開校するため、七学級定員五十六人となる。

(道・道教委 2015-09-02付)