宗谷局が特別支援連携協議会開催 個別計画の普及方策探る 教育関係者などが意見・情報交換(道・道教委 2015-09-02付)
宗谷管内特別支援連携協議会
【稚内発】宗谷教育局は八月二十日、宗谷合同庁舎で第一回管内特別支援連携協議会を開催した=写真=。特別支援教育にかかわる学校や行政、保護者の代表などが集まり、個別の教育支援計画の普及・啓発や、障がいの特性に応じた指導や支援に関する研修を促進するための方策を探った。
管内の特別支援教育において、総合的な支援体制を整備するとともに、ネットワークの形成や個別の教育支援計画の作成・活用の一層の促進を図ることが目的。市町村教委、大学、小・中・高校の管理職、保護者など十六人が参加した。
はじめに、岡村眞規子局長があいさつ。同協議会の趣旨や前年度の開催によって宗谷版の個別の教育支援計画作成の作成・活用の手引を作成したことにふれ、「支援計画を活用した引き継ぎなどについて普及・啓発することができた」と強調。本年度も、「目的の達成に向け、力添えをいただきたい」と協力を呼びかけた。
一方で、特別支援計画が抱える課題について、「通常の学級に在籍する障がいなどのある子どもへの理解と支援が十分ではない状況もある」と指摘し、「すべての教員が障がいの特性に応じた指導や支援に関する研修を深め、教育的ニーズに応じた指導を行っていくことが必要」と訴えた。
このあと、義務教育指導班の駒津和康指導主事が本道や管内の特別支援教育の現状と課題について説明。協議では、①個別の教育支援計画(宗谷版)の作成・活用および校内研修プログラムの活用を促進するための方策②早期からの相談体制・支援体制の構築―をテーマに意見交換した。
豊富町の小野寺英治教育長は、個別の支援計画について、「保護者にどう説明すれば、子どもの実態を詳しく記載してくれるのか、その方法があれば教えてほしい」と呼びかけた。
稚内市立稚内港小学校の菅野洋子校長は「特別な支援を必要とする子は年々増加し、一人ひとりに合った教育的配慮を求めるニーズが高まってきている」と実態を紹介。また、稚内市で子どもたちの成長を記録する子育てファイルの取組を、本年度から段階的に実施していることを示し、「学校や家庭だけではなく、かかわる人全員が手をつなぎ、子どもにとって良好な環境づくりを進めていこうとしている」と伝えた。
(道・道教委 2015-09-02付)
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