授業改善の充実へ指導資料を配布　道議会文教委で学校教育局長答弁

（道議会 2015-09-03付）

　一日の道議会文教委員会では、二十七年度全国学力・学習状況調査の結果について質疑が行われた。梶浦仁学校教育局長は、授業改善の視点を明確にした指導資料を作成・配布する考えを示し、「子どもが学習の見通しをもてる目標の提示や学習したことを振り返る活動を改善・充実する」と答弁した。吉田祐樹委員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

　岸小夜子義務教育課長は、児童生徒質問紙調査・学校質問紙調査の結果のうち、授業の冒頭で目標を示すことについて、「よく行った」という小学校は六七・三％、中学校は五〇・〇％、「そう思う」という児童は四九・〇％、生徒は三〇・一％であったことを示した。

　授業の最後で振り返る活動については、「よく行った」という小学校は五四・三％、中学校は三九・一％、「そう思う」という児童が三五・五％、生徒は一三・九％だったことも挙げ、「いずれも二〇ポイントほど児童生徒が低く、学校と子どもの意識の差が大きい」と分析した。

　梶浦学校教育局長は「学習した内容を確実に身に付けるためには、教師が提示した目標を子どもが意識して取り組み、授業の最後で学習した内容を振り返り、確かめる活動が大切で、学校と子どもとの意識の差を少なくすることが重要」と答弁。

　今後、授業の目標をノートに書かせるなど、授業改善の視点を明確にした指導資料を作成し、各校に配布するとともに、各教科の指導方法の改善に関する研修会において、子どもが学習の見通しをもつことができる目標の提示や、学習したことを振り返る活動の改善・充実について、重点的に指導することを強調した。

　学校訪問を通じて子ども理解、子どもの評価の在り方について指導・助言していくことにもふれた。

(道議会 2015-09-03付)