保護者向けに家庭学習啓発資料作成　道議会文教委で柴田教育長答弁

（道議会 2015-09-03付）

　一日の道議会文教委員会では、二十七年度全国学力・学習状況調査の結果に関して質疑を行い、柴田達夫教育長が、子どもが主体的に家庭学習に取り組む大切さを示した保護者向けの啓発資料を作成することを示した。田中英樹委員（公明党）の質問に答えた。

　岸小夜子義務教育課長は、家で自分で計画を立てて勉強している道内の児童生徒の割合が全国より高い一方、一日一時間以上勉強している子どもは全国より低く、三時間以上テレビ・テレビゲームをする子どもの割合は全国より高い現状を提示。「本道の子どもは家庭学習時間が十分に確保されず、学習内容を確実に定着する効果的な学習の仕方が身に付いているとは言いがたい」と答えた。

　梶浦仁学校教育局長は、宿題をよく与えたと回答した学校について、小学校は国語で前年度より五・一ポイント増の七八・八％、算数で四・二ポイント増の八二・四％だったが、全国と比べると国語は七・四ポイント低く、算数は五・一ポイント低いことを報告。

　中学校は国語で前年度より八・二ポイント増の四八・五％、数学は七・一ポイント増の五五・六％であったが、全国と比べると国語で二・九ポイント低く、数学は〇・九ポイント高くなっていた。数学以外は全国より低いものの、宿題を与えた道内の学校は増えていることを示した。

　また、保護者に対して家庭学習を促す働きかけを行った小学校は前年度より三・一ポイント多い六七・二％、中学校は五・〇ポイント高い四七・四％であり、全国と比べると小学校で一三・四ポイント高く、中学校で一五・六ポイント高かったことも提示。

　柴田達夫教育長は、家庭学習の時間が改善されていないことについて、「子どもが主体的に家庭学習に取り組む大切さを示した保護者向けの啓発資料を作成し、学校やＰＴＡと連携して保護者の意識啓発を図っていく」と答えた。

(道議会 2015-09-03付)