市町村教委における栄養教諭の食指導　確実な実施へ働きかけ　道議会文教委で指導担当局長

（道議会 2015-09-03付）

　道議会文教委員会が一日に開かれ、食に関する指導の実施状況について質疑が行われた。道教委の菅原行彦学校教育局指導担当局長は、栄養教諭による食の指導回数に、市町村によって差があることについて、「栄養教諭が担当するすべての学校の児童生徒に対し、確実に食指導が行われるよう市町村教委に直接働きかけていく」と答弁した。川澄宗之介委員（民主党・道民連合）の質問に答えた。

　堀本厚健康・体育課長は、栄養教諭の配置状況について答弁。学校給食を実施していない、または、ほかの市町村から提供を受けている二十二市町村を除く道内の配置対象百五十七市町村のうち、百五十一市町村、三百八十八人を配置していることを報告した。

　学校栄養職員から栄養教諭への任用換えを望まない職員がいること、給食調理場の整備時期と合わせて任用する市町村があることにふれた上で、「趣旨を説明して、早期に配置されるよう求めていく」と述べた。

　一方で、二十五年度における栄養教諭による食指導の頻度については、毎日指導している小学校が六十二校（七・八％）、中学校が十五校（三・三％）、週・月・学期に一回程度は、小学校が二百四十七校（三〇・九％）、中学校が六十五校（一四・三％）、年一～二回は小学校が四百六十三校（五七・九％）、中学校が三百二十八校（七一・九％）、指導していない小学校が二十二校（二・八％）、中学校が四十六校（一〇・一％）だったと説明。

　指導回数に差があることについて、栄養教諭が担当する学校数、学校間の移動距離の違い、事故防止など給食管理に重点を置いていることを理由に挙げ、栄養教諭の役割を生かし切れていないとの見解を示した。

　菅原学校教育局指導担当局長は、栄養教諭による食の指導を、担当する学校すべての子どもが少なくとも年一回以上受けることを目標としていることを述べ、「栄養教諭が食に関する全体計画等の改善、教員間や家庭との連携・調整などにおける中心的役割を果たしながら、確実に食指導が行われるよう、教育長会議などを通じて市町村教委に直接働きかけていく」と答弁した。

(道議会 2015-09-03付)