東川町が教育大綱を策定 写真の町らしい取組推進 グローバル人材育成等盛り込む(市町村 2015-09-03付)
【旭川発】東川町は、八月十七日に開いた総合教育会議で教育大綱を策定した。対象期間は、二十七~二十九年度までの概ね三年間。町の総合計画に相当する「プラムタウンづくり計画」の教育政策目標に基づき、五つの基本方針に沿って、学力・体力向上の取組をはじめ、写真の町ならではの取組を推進。世界で活躍できる「グローバル人材」の育成や、ICTを活用したプログラミングに関する学習などを盛り込んだ。
近年、子どもの学習意欲や体力の低下などの課題が指摘されている中、東川町では、学校・家庭・地域社会が一体となって、心豊かで健やかに学び、確かな学力をもち、創造性豊かで郷土を愛し、ふるさとを誇りとする子どもの育成を重視。
また、町民が生きがいをもって個性と能力が発揮でき、写真文化を基軸とした東川ならではの文化を育むとともに、生涯学び続けることができる環境づくりを進めることを、教育の目指す姿に定めた。
教育大綱の対象期間は、二十七~二十九年度までの概ね三年間とした。その上で、「プラムタウンづくり計画」の教育政策目標に基づき、目指すべき将来像の実現や目標の達成に向け、五つの基本方針に沿った様々な施策に取り組む。
五つの基本方針と各方針における施策はつぎのとおり。
▼生きる力を育む、学び高め合う幼児・学校教育の推進
▽「いのち」や他者とのかかわりなど、心を大切にする教育の推進
▽規範意識と公共の精神の醸成に向けた道徳教育の充実
▽基礎的・基本的な知識・技能など「確かな学力」を育む教育の推進
▽豊かな人間性を育むため、幼児期における遊び・運動の奨励、スポーツ少年団・部活動の活性化や児童生徒の健康・体力づくりの推進
▽正しい生活習慣や望ましい食習慣を形成するため、家庭・地域との連携
▼未来を拓く人材の育成
▽世界で活躍できる「グローバル人材」の育成
▽ICTを活用した効果的な授業などプログラミングに関する学習を積極的に行い、情報化に対応した人材の育成
▽地域産業を支える産業教育・キャリア教育の推進
▼地域の教育力の向上と生涯学習の振興
▽学校、家庭、地域社会が連係しながら子どもを育む教育環境づくりの推進
▽地域や企業などの理解や協力を得ながら、社会全体での家庭教育の支援
▽地域とともにある学校づくりのためのコミュニティ・スクールの導入検討
▽学校を地域の核として、地域の学習、社会参加や貢献の機会の充実
▽住民が課題解決や自己実現のために主体的に学び、活動し、そこで得た成果を地域に還元したり、次世代に伝えたりするなど、生涯学習社会の実現
▼芸術文化・スポーツの振興
▽写真の学校(第二小学校)の取組や写真少年団の育成など、写真文化首都「写真の町」にふさわしい写真文化の振興
▽写真文化を核として、農業・木工・食・スポーツ・大雪山など様々な文化との融合による地域活性化の推進
▽越中踊りや羽衣太鼓などの伝統芸能が、その価値を認められ、地域の中で引き継いでいく継承者の育成
▽誰もが生涯を通じてスポーツに親しみ、健康で豊かな生活ができる生涯スポーツ社会の実現
▽世界の舞台で活躍できるトップアスリートの育成
▼教育環境の整備・充実
▽子育て家庭のニーズに応じた幼児期の保育・教育環境の充実
▽小学生の放課後対策の充実などによって、子ども・子育てを社会全体で支援する取組の推進
▽学習環境等の要因によって学習に困難を有する子どもたちへの学習支援
▽子どもからお年寄りまでの町民や日本語留学生等が集い、利用できる図書館および芸術交流センター建設の推進
(市町村 2015-09-03付)
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