旭川市立大有小教育実践発表会　学校の主役は子ども　国研総括研究官の藤平氏が講演

（学校 2015-09-14付）

旭川市立大有小教育実践発表会―国研・藤平氏講演

　旭川市立大有小学校の第四十八回教育実践研究発表会・地域連携研修（九月八日）における教育講演会では、国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センター総括研究官の藤平敦氏＝写真＝が講演した。演題は「児童の主体的な学びをはぐくむ授業づくり～指導の共通化を踏まえて」。子どもの主体性と自己有用感を育む視点で授業を見直すよう求め、「学校の主役は一人ひとりの子どもであることを常に意識して」と呼びかけた。

　藤平氏は、「自主的」「主体的」の意味の違いについて、「自主的はやるべきことが決まっており、人に言われる前にやること。主体的は何をやるか決まっていない状況で、自分で考えて判断してやること」と説明した。

　「学校教育は、子どもを育てること。子どもが自分で主体的に育つよう働きかけること」と強調。次期学習指導要領では、「主体的」がより重視されると思われることから、「今後はこれまで以上に、子どもの主体性を育むことが大切」と説いた。

　つぎに、自己評価を中心とした「自尊感情」と、他者からの評価を意味する「自己有用感」ついて解説した。

　子どもの主体性と自己有用感を育むために、①学校（学級）環境を肯定的にする②ねらいを明確にして振り返りをする③子どもが発言（発表）する機会をつくる④興味のある題材を提供する―の四点を求めた。

　おわりに、「子どもの主体性と自己有用感を育む視点で、授業を見直すことの必要性を共有してほしい。学校の主役は一人ひとりの子どもであることを常に意識してもらえたら」と呼びかけた。

(学校 2015-09-14付)