旭川市大有小が教育実践発表会 分かる授業で学力向上 学校力向上の取組の紹介も(学校 2015-09-14付)
旭川市立大有小が教育実践発表会
【旭川発】旭川市立大有小学校(川島政吉校長)は八日、第四十八回教育実践研究発表会・地域連携研修を実施した。研究主題は「〝分かる〟〝できる〟〝楽しい〟授業で学力の向上を図る」。研究主題に沿った授業のほか、道教委の学校力向上に関する総合実践事業指定校としての実践「そろえる指導」を踏まえた通常授業の計十一授業を公開した。うち、習熟度別指導を導入した五年生算数では、単位量当たりの大きさを求める授業を行った=写真=。
二十五年度から同事業の指定を受けた同校は、チーム、マネジメント、スキルアップの観点から組織力、改革力、教師力の向上に努めてきた。その一環として、落ち着いて勉強に集中できる子どもの育成を目指す、「そろえる指導」を研究。学習・生活面でのルールを子どもに徹底させるため、「そろえる活動」を作成し、指導に当たっている。
さらに、「学力向上プラン」を含めた各プランを共通化し、各教師が「ぶれない指導」を意識してきた。
同事業での実践を土台に、二十五年度から研究主題に「〝分かる〟〝できる〟〝楽しい〟授業で学力の向上を図る~算数科を窓口として」を掲げ、三年計画で研究を進めている。
「指導事項の明確化と単元や一単位時間の目標設定」「既習事項との関連を図った指導計画の作成」「確実な定着を図る練習問題」「課題解決に向けた個人思考の見取りと学び合い」「考え方を共有化できる板書の工夫」―などを研究内容に据えた。
公開授業のうち、習熟度別指導を導入した五年生算数「単位量当たりの大きさ」では、池田悠亮教諭がどんどんコース、加藤久貴教諭がしっかりコース、高橋憲嗣教諭がじっくりコースを担当。本時では、「単位量当たりの大きさの意味と求め方を理解する」を目標とした。
はじめに、各コースとも、「混んでいる」という状態について、「畳の上の人数」を児童に考えさせた。
つぎに、「畳の部屋で子どもたちが遊んでいます。一班は畳六枚で十八人、二班は畳六枚で十六人、三班は畳五枚で十六人。一~三班のどの部屋が一番混んでいるでしょう」と出題した。
その上で、「人数も広さも違う部屋の混み具合は、どうしたら比べられるか」と課題を提起。児童は、図を使って考えたり(しっかりコースを除く)、最小公倍数を用いて畳の数をそろえたりするなどして、試行錯誤。交流や発表を通して、「18÷3=6、16÷5=3・2。人数が多い三班が混んでいる」と結論付けた。
おわりに、各コースとも担当教諭が、「混み具合は、一枚当たりの人数で比べられる」とまとめた。
このあと、研究協議や全体会での研究説明、教育講演会などを行った。
川島校長は「本年度が研究の最終年次。学校力向上の取組と合わせ、本校の実践を参考に、皆さんの学校で活用してもらえたら」と話していた。
(学校 2015-09-14付)
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