文科省・道教委「学校力向上総合実践事業」―函館市八幡小　“チーム学校”で実践を　講演会や授業公開などで研鑚

（学校 2015-09-18付）

　【函館発】函館市立八幡小学校（三島千春校長）は八日、同校で文部科学省・道教委指定「学校力向上に関する総合実践事業」第二回講演会を開催した。学校力向上に関する総合実践事業道内アドバイザーの田中了治氏が「教職員のチームワークと学校経営」と題して講演し、同校の取組や二十一世紀の教育の在り方について説明した。

　講演会に先立ち、午前中に全学年の授業が公開され、講師が学力向上にかかわる授業改善などについて指導・助言した。

　午後からは、近隣実践校の函館市立鍛神小学校および亀田小学校などから約七十人が参加した。

　はじめに、同校ならびに近隣実践校が、授業改善の視点から、学力向上の取組について成果と課題を発表。それに基づき、参加者がグループに分かれてワークショップ形式で実践交流した。

　講演会では、事業における道内アドバイザーの田中氏が「教職員のチームワークと学校経営」と題して講演した。

　はじめに、午前中の同校の授業にふれ、子どもとの信頼関係のもと、組織の再編を行うなどして、「三本の矢」の故事を取り上げ、「チーム八幡小」の実践を高く評価した。

　その上で、「学習活動成立の要件」として、「研修に裏付けられた教師の成長が、子どもの成長に結びついていく」と強調。良好な人間関係による教師間の連携、チームワークや同僚性が大切であると述べた。

　また、国を取り巻く教育改革の流れの中で、「二十一世紀の教育の在り方」についても紹介。「学力向上対策の実際」では、豊浦町教委教育長時代の施策や、教職員および家族・地域と一体となった取組、幼・小・中の教育課題の共通理解を図った一貫教育の成果について解説。町内教職員と一丸になって取り組んだことを示した上で、函館市の教育の前進に大きな期待を寄せた。

　今後は、十一月二十七日に三回目の講演会「教育実践発表会」を開催する。同事業道外アドバイザーによる講演、授業公開、研究協議を行い、本年度の取組の成果を取りまとめる予定。

(学校 2015-09-18付)