札幌市美しが丘緑小が実践発表会　“６年間の学び”を創造　教材・子のつながりを重視

（学校 2015-09-24付）

　札幌市立美しが丘緑小学校（髙村誠校長）は九日、同校で第七回教育実践発表会を開催した。研究主題「“つながり”をキーワードにした“六年間の学び”を創る」のもと、六の授業を公開。このうち、三年一組の国語「場面のうつりかわりをとらえて、感想をまとめよう～ちいちゃんのかげおくり」（佐藤郁子教諭、児童数二六人）では、ちいちゃんに対して今の自分の立場からかける言葉を考えることができるよう学習を展開した＝写真＝。

　研究主題の実現のため、①教材と子どものつながり②子どもと子どものつながり―の二点を重視。二十五年度から三ヵ年計画で研究を推進しており、本年度は最終年次となっている。

　六授業のうち、三年一組の国語「場面のうつりかわりをとらえて、感想をまとめよう～ちいちゃんのかげおくり」は十時間扱いの七時間目。本時の目標を、「第五場面と第四場面の“きらきら”という言葉を比較する活動を通して、ちいちゃんに対して今の自分の立場からかける言葉を考えることができる」と設定した。

　佐藤教諭は、第四場面で、空襲によって一人ぼっちになってしまったちいちゃんが「きらきら」と笑い出した気持ちを考えた前時を振り返り、第五場面に移行した。「〝きらきら〟という気持ちはみんなにとってどんなとき？」と問いかけ、児童はグループで考えを交流し、「お祭りで遊んでいるとき」「おにごっこをしているとき」などと発表。一人ではなく、友だちや家族などと一緒にいるときであることに気づいた。

　また、第四場面と第五場面を比較し、「二つの“きらきら”は同じなのか？」と問いかけた。児童は、以前よりたくさん家があることや、小さな公園ができているなど、第五場面はちいちゃんがいた時代とは違う平和な時代で、自分たちの時代でもあるととらえ、「第四場面は、ちいちゃんがずっと探していた家族に会えてうれしかった気持ち」「第五場面はいつも会える友だちと一緒に遊んで、楽しい気持ち」と発表。二つの「きらきら」の理由が違うことに気づき、ちいちゃんにかける言葉を考えていた。

(学校 2015-09-24付)